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<地下鉄南北線>運休事故調、報告書内容固める 事故原因報告、復旧手順見直しなど提言

 仙台市地下鉄南北線が4月に約6時間にわたって全区間で運休した事故で、市交通局の高速鉄道事故等調査委員会(委員長・森研一郎交通局理事)は6日、報告書の内容を固めた。送電ケーブル焼損による漏電と断定した事故原因、再発防止策の実施などを報告し、復旧時間短縮に向けた手順の見直しなどを提言する。近く加藤俊憲・市交通事業管理者に提出する。

<事故原因>
 八乙女−黒松間(泉区)の事故現場で線路脇の側溝が6センチ程度沈下。側溝下の送電ケーブルを押しつぶし、側溝とコンクリート擁壁の接続部で焼けて損傷、漏電を引き起こした。
 東日本大震災の強い揺れで盛り土が沈んだか、雨水によって削られて側溝下に隙間ができ、沈下につながったとみられる。地中に漏れた高圧の電流はレールを伝って広範囲に流れた。
 送電ケーブルは約30年前に設置され、一度も更新されていない。老朽化との関連が疑われたが、事故原因とは無関係と結論づけた。

<再発防止策>
 送電ケーブルを側溝下ではなく地上を通るように変更。側溝下の隙間にはモルタルを注入し、さらなる沈下を食い止めた。線路下に敷いているマットを調整し、雨水が盛り土を流さないよう誘導した。
 変電所から架線への送電は直流方式だが、南北線は建設当時、コスト面の理由で交流用ケーブルを設置した。交流の場合、漏電すると損傷が拡大し、復旧が遅れる恐れがある。事故調は2022年度からの更新時期に直流用に交換するよう求める。

<提言>
 漏電は架線へ電気を送るケーブルで起きたが、事故当日の復旧作業は架線自体の点検も行ったため約1時間を要した。事故調は「必ずしも必要な工程ではなかった」と指摘。手順を見直し、復旧時間を短縮するよう促す。
 事故対応マニュアルの見直しも提案。「災害時に準ずる」としている職員招集、現場の配置などの基準を明確化し、情報の一元化を図る必要性も指摘した。
 市交通局は事故の教訓を共有するため、7日に鉄道部門の訓練を実施する。年度内にはバス部門を含めた事故対応訓練も計画する。

[仙台市地下鉄南北線の漏電運休事故]4月18日午後5時15分ごろ、仙台市地下鉄南北線の八乙女−黒松間(泉区)で、変電所から架線に電気を送る地下ケーブルが焼けて漏電し、全区間の運転が約6時間ストップした。午後11時30分に運転を再開したが、帰宅ラッシュの足を直撃。104本が運休、最大6時間15分の遅れが生じ、約6万9500人に影響した。


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2018年11月07日水曜日


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