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津波で被災 名取・閖上のランドマークに別れ 笹かまぼこ製造販売の佐々直旧工場解体着手

解体工事が始まった佐々直の旧本店工場。左は慰霊碑=9日午前9時40分、名取市閖上

 笹かまぼこ製造販売の佐々直(宮城県名取市)は9日、東日本大震災で被災した同市閖上地区の旧本店工場の解体に着手した。周辺の復興工事の進展に伴う解体で、建物上部にある機械室壁面の看板とともに地区のランドマークとして親しまれた建屋は24日ごろまでに姿を消す。
 午前8時に同社関係者約100人が現地に集まり、旧本店工場に感謝する神事に参列。佐々木直哉社長(72)は「工場で懸命に働いた日々を誇りに思ってほしい」と呼び掛けた。その後、解体業者が重機でトラックヤードのひさしを破断するなどして作業を始めた。
 旧本店工場は鉄筋コンクリート2階で、1975年に操業を開始。津波で敷地内の多くの施設が被災し、今も残る建屋も1階部分は大破したが、より海側にあった施設が波よけとなり、震災前年ごろに掛け替えた看板などは残った。
 閖上地区が見渡せる日和山(6.3メートル)の南側に位置し、市が建立した慰霊碑に隣接する。市は一時、地区の産業の象徴だとして震災遺構にする方針を示したが、民間建築物であることなどが市民から疑問視されて撤回した。
 旧本店工場の敷地は、市が整備する震災メモリアル公園の一部となる。


2018年11月09日金曜日


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