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災害ツイート、AIが分析 人命救助に活用 岩手県の総合防災訓練に登場

AIの分析で重要度が高いと判断した投稿を表示する訓練=岩手県庁

 岩手県の総合防災訓練が9日始まった。訓練には、災害発生時に飛び交う膨大なツイッターの投稿を人工知能(AI)が瞬時に分析して人命救助などに生かすシステムが登場。ビッグテータとAIを駆使した最新の災害対策が注目を集めた。
 県庁であった訓練は、津波の発生を想定。投稿からAIは「岩泉町小本南中野にいる。車に閉じ込められて逃げられない」「田野畑村羅賀のホテル5階に20人ほどが避難」との情報を抽出し、重要度が高いとして災害対策本部に提供した。
 AIは投稿内容を「救助要請」「ライフライン」「建物被害」など30〜40の項目に整理する。地名や建物名から被害が発生している地点を特定し、市町村ごとに件数を表示する。
 大規模災害時に問題となるデマ対策機能も搭載し、同じ地点からの投稿にもかかわらず内容が正反対の場合は、参考情報として提供する。
 システムは「D−SUMM(ディーサム)」と呼ばれ、国立研究開発法人「情報通信研究機構」が2016年に公開した。17年の九州北部豪雨では大分県が災害対応に導入。北海道地震では約3万のツイートを災害関連情報として抽出した。
 現在は総務省の委託でアビームコンサルティング(東京)が普及を推進。東北では岩手県が唯一、活用に意欲的な自治体だという。
 アビームコンサルティングのシニアマネジャー榎本吉秀さん(47)は「皆さんの投稿が自分や他人を助ける判断材料になる。災害情報を発信する際は場所をしっかり書き、正確な内容を知らせてほしい」と呼び掛けている。
 県総合防災訓練は、10日も宮古市など沿岸市町村で122項目の訓練を実施する。


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2018年11月10日土曜日


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