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<金華山ごみ投棄>離島の実態把握困難 処理の行政対応望む声も

投棄現場の崖(写真中央)。海岸線(右下)近くまで廃棄物が堆積していた=5月下旬、石巻市の金華山

 宮城県石巻市の金華山の崖に金華山黄金山神社の宮司らが30年以上前から産業廃棄物を不法投棄していたとされる事件は、離島におけるごみ問題の実態把握の難しさを浮き彫りにした。神社側の安易な投棄に対する批判は免れない一方、排出者の負担が大きい離島でのごみ処理に行政機関の対応を促す声も聞かれた。
 金華山を含む三陸復興国立公園を管理する環境省東北地方環境事務所国立公園課は「離島の巡回は難しく、ニュースを聞くまで不法投棄があったことを知らなかった」と認めた。
 牡鹿半島から同県南三陸町までの国立公園を管轄する石巻自然保護官事務所(石巻市)は正職員の配置が1人。同課は「(2015年の)国立公園編入時にきちんと踏査していなかったということだろう。早急に職員を現地に向かわせ詳細を調べたい」と話した。
 産業廃棄物の処理を指導する県は4月、県警からの情報で不法投棄を把握した。県循環型社会推進課は「パトロールは車で行ける範囲でしか回れず、監視できなかった」と説明する。
 同月、県は神社関係者に行政指導し、原状回復と適切な処理の実施を求めた。
 離島の場合、ごみを島外に搬出するには排出者が船を手配する必要がある。
 女川町から金華山への離島航路を運航する「潮プランニング」の持田耕明社長(47)は「離島はごみ処理が大変。金華山を観光資源としてPRするなら(廃棄物処理に)行政も一体となって取り組むべきだったのではないか」と指摘した。
 市牡鹿総合支所によると、神社側から昨年度、一般廃棄物の処理について相談が寄せられた。神社の運営で出た事業ごみであれば、事業者自らが市の施設に搬入するよう伝えたという。
 県の行政指導を受け、神社は7月、一般社団法人おしかパブリックサービス(石巻市)と一般廃棄物処理契約を結んだ。神社が鮎川港まで運んだごみを同法人が回収し、市の処理施設に運ぶ内容。8月に開始し、雑誌や段ボール、新聞などを月に3〜5回回収。9月は約250キロに上った。
 今回の事件の知らせに、同法人の担当者は「指導を受けてきちんと処理をしていた最中だった。ただびっくりしている」と話した。


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2018年11月13日火曜日


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