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<要援護者避難>個別計画作成16% 東北の市町村、作成率伸びず 支援者確保や個人情報が壁に

 大規模災害時に高齢者や障害者ら要援護者(要支援者)の避難を手伝う支援者や避難ルートなどを、事前に明記する「個別計画」を東北で作成したのは36市町村で、全体の16%にとどまっていることが12日分かった。災害弱者を避難させる負担感から支援者確保が進まないことや、要援護者の連絡先や年齢など情報の取り扱いで関係者の同意を得にくいことなどが課題となっている。
 5日に公表された総務省消防庁の調査(今年6月時点)で、東北の全225市町村の個別計画作成状況は表の通り。
 一部を作成済みが83(37%)で、未作成が最も多い92(41%)だった。全部または一部作成済みの割合が最も大きいのは福島県の67%。宮城県は12市町だけで34%にとどまった。
 作成が進まない背景として、他人の命を守る責任の重さから避難支援の引き受けを敬遠する人が多いことが挙げられる。住所や連絡先などを明かすことに二の足を踏む要援護者や家族もいる上、プライバシーに関わる情報を町内会役員や民生委員、近隣住民らのどこまで共有するかなど検討課題は少なくない。
 国の指針では市町村を中心に決めることが望ましいと定めているが、自治体単独で一人一人の計画を作るのは難しいため町内会や社会福祉協議会、自主防災組織などが主体になるケースもある。
 消防庁防災課は「平時から関係者間で情報をやりとりする仕組みを構築し、実効性のある支援態勢づくりを進めてほしい」と話す。

[要援護者の個別計画]災害時に避難する高齢者や障害者の住所、避難ルート、支援する人の氏名などをあらかじめ決めておく。基礎となる要援護者の名簿は災害対策基本法で市区町村に作成が義務付けられる。東北では全市町村の94%が名簿作成を終えている。


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2018年11月13日火曜日


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