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<いわぬまひつじ村>心あったか羊毛動物園 被災住民手作りマスコット好評、笑顔広がる

たまにしZOOの出来栄えを確かめる「めん羊くらぶ」のメンバーら

 東日本大震災で被災し、岩沼市玉浦地区から集団移転した玉浦西地区の住民が、「いわぬまひつじ村」(玉浦地区)で飼育されるヒツジの毛を使って動物のマスコットを作り、段ボールの盤上に仮想動物園を作った。「もっと動物を増やしてみんなに見てもらいたい」。被災者の心の復興につなげようと始まったヒツジの飼育が、住民の夢を大きく膨らませている。

 マスコットの動物園「たまにしZOO(ズー)」は幅約100センチ、奥行き約90センチの段ボールの上に「開園」する。新聞紙を丸めて山を表現し、ひつじ村のエサの紙袋を貼付。緑色に染めた羊毛を草原に見立て、羊毛でこしらえたヒツジやライオン、ゾウ、キリン、パンダといった7種の動物などを配した。
 9月に完成し、玉浦西地区の芋煮会や、ひつじ村のイベントで披露したところ好評を博した。羊毛の手触りの良さに子どもたちが飛び付き、マスコットを手放さなかったという。
 被災者の心の復興や、荒れ果てた被災地の景観改善を目的に市が整備したひつじ村。羊毛はそのままでは利用しづらいため、毛を洗ったり、わらや砂を取ったりといった「お茶っこイベント」が玉浦西地区で続いてきた。
 昨年8月ごろ、住民らが羊毛を使ったマスコット作りをスタート。さまざまな動物ができたことから「動物園を作ろう」と声が上がり、「めん羊くらぶ」の名称で制作を続けた。観光で全国各地に出掛けたメンバーが動物園の情景に合う枯れ枝や石を拾ってくるなど、楽しみも広がった。
 15人ほどいるメンバーの1人、赤羽幸子さん(78)は「大勢でお茶を飲み、おしゃべりしながら楽しく作った。上手にできたし、子どもの笑顔を見られてうれしい」と話す。


2018年11月15日木曜日


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