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<311次世代塾>遺族の声に耳傾ける 被災地視察やケア活動学ぶ

自宅跡で震災当時の状況を受講生に説明する菅原さん(左から3人目)

 東日本大震災の伝承と防災啓発の担い手育成を目指し、河北新報社などが運営する通年講座「311『伝える/備える』次世代塾」第2期の第10回講座が17日に開かれた。大学生ら受講生約60人は東松島、石巻の両市を訪れ、家族を失った遺族のケア活動などを視察し、当事者の声に耳を傾けた。
 東松島市では「東松島子どもグリーフサポート」代表理事の菅原節郎さん(68)が遺族ケアの活動を紹介。震災当時、東松島市議だった菅原さん自身は間一髪で津波を免れたが、同市野蒜にあった自宅は全壊流失し、妻と長男が犠牲になった。
 菅原さんは「家族を亡くした喪失感や生き残ったという罪悪感に苦しんだ」と訴え、「遺族同士だからできるサポートがあると思い活動している。犠牲者の無念や遺族の苦悩を忘れずに、被災地に足を運び続けてほしい」と呼び掛けた。
 石巻市では、児童74人と教職員10人が死亡・行方不明になった大川小を訪問。受講生は校舎跡で津波に命を奪われた児童らの冥福を祈った後、無残にひしゃげた柱や外壁がなくなった教室などを見て回った。
 視察後、仙台市宮城野区の東北福祉大仙台駅東口キャンパスで行ったグループワークでは「被災地や遺族に寄り添い、伝えていきたい」「防災意識を習慣として身に付ける心構えが大切だ」といった意見が出た。
 次世代塾は河北新報社、東北福祉大、仙台市の3者を核とした「311次世代塾推進協議会」が昨年4月に開講。第2期の本年度は年15回の講座を予定し、視察は5月に続き2回目。


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2018年11月18日日曜日


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