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<高校生のシゴト力>商品開発/支える人たち 豊かな発想大人にも刺激

アイデア発表会でそれぞれが考えたスイーツ案を説明する生徒=9月10日、気仙沼向洋高
畠山賢一さん
神田大樹さん

 「生徒は私たちには考えつかないようなアイデアを出してくる。こちらも楽しく、刺激になります」と笑顔を見せるのは、気仙沼市本吉町で老舗菓子店「菓心 富月」を経営する畠山賢一さん(67)だ。授業としてスイーツ作りが取り入れられる前から協力する賛同企業の一つで、生徒のアイデアに熟練の技を加え、自社商品として販売している。
 アイデアが実際に商品化できるものかどうかを確かめるため、発表会の前に畠山さんを訪ね、アドバイスをもらうグループもある。畠山さんも自社の設備で試作できるものは実際に作ってみたりして、生徒たちの思いに応える。そうした経緯もあり、毎年、講師を務めるアイデア発表会では、一つ一つのアイデアに気持ちを込めた講評をする。
 「子どもたちが地域資源を掘り起こしアイデアを膨らませる。地域の大人たちも刺激を受ける。地域への貢献度は高い」と畠山さん。「ものを創り出す喜びと期待で、取り組む子どもたちの表情は皆、生き生きとしている。この経験は今後、社会に出たときに必ず役に立つ」と確信している。
 生徒たちが商品開発に取り組む道筋を付けた一般社団法人「アイ・クラブ」のディレクター、神田大樹(ひろき)さん(28)は「アイクラブのiは、inovation(イノベーション)のi。技術革新というより『未来をつくる力』という意味。ビジョンとして、誰もが『生み出す力』を持てる世の中にしていきたい」と話す。
 年間スケジュールの進め方などを学校側と考え、授業の講師を務める際や節目の発表会で的確なアドバイスを与え、モチベーションを高める。「生徒にとってかなり過密な日程だと思うが、毎年、しっかりしたアイデアを出してくる。まだまだ伸びしろがある」と生徒たちの頑張りを評価し、将来に期待を寄せる。
 酒粕を気仙沼の地域資源として当初からスイーツの素材としてきた。来年は授業に取り入れて5年目。「今後は違う地域資源でのスイーツ作りも検討していきたい」と語った。


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2018年11月18日日曜日


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