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<わらび座>女性が結集、出張公演や舞台づくりで地域元気に

出張公演で演舞を披露する「まめでら小町」のメンバー=9月中旬、仙北市角館町

 劇団を運営するわらび座(仙北市)の女優や裏方で支える女性が地域社会に飛び出し、住民向けの出張公演や出前講座に汗を流している。自ら出向いて多様な世代に演劇などを楽しんでもらい、持ち前の演技力や技術を生かしながら地域に根差す劇団としての存在感を高めている。
 わらび座は4月、「まめでら小町」を結成した。本拠地とする仙北市田沢湖のわらび劇場などで上演中の劇に出演しない女優らで活動するグループだ。「まめでら」は秋田弁で「元気ですか?」を意味する。舞台役者が地域で親しみを持ってもらえるよう名付けた。
 9月半ばに同市角館町で行った出張公演では、メンバーが演舞を披露。高齢者向けの体操教室や保育園の演劇発表会の指導などに呼ばれる機会が増え、地域の中で幅広く親しまれる存在になってきている。
 まめでら小町誕生の背景には、わらび座が劇団の人材を必ずしも生かし切れていなかった事情がある。
 わらび劇場では数カ月から最長で1年間にわたる公演が次々と上演される。地域住民などからは出張公演の開催などを望む声も相次いだ。そのたびに人員をやりくりしていた。
 近年は役者志望でわらび座に入ってくる女性が急増。女性が演じる役柄は限られるため、若手からベテランまで活躍できる新たな場が必要だったという。
 工藤圭一営業チーフは「劇場に足を運べない高齢者も多く、まめでら小町は好評を得ている。地域との距離も密接になってきた」と言う。今後は秋田県外での出張公演も視野に入れる。
 舞台裏を支える製作チームも、地域貢献に乗りだした。
 演劇の舞台のセットづくりなどを担う女性5人は「大道具女子」を結成。力仕事であると同時に繊細な技術を求められる現場の日常を会員制交流サイト(SNS)で発信している。
 舞台の細部を彩る技術力を生かそうと、今夏には秋田市でものづくりワークショップを開いた。多くの家族連れが集い、演劇の奥深さを感じてもらう貴重な機会になった。
 メンバーの高橋知佐さん(31)は「一般の方と交流する機会が少ない中、いい刺激になる」と語る。
 わらび座の今村晋介取締役は「長年培ってきた力を生かせる取り組みを展開し、劇団が持つ可能性を広げていきたい」と意気込む。


関連ページ: 秋田 文化・暮らし

2018年11月18日日曜日


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