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津波で被災の「茶畑桜」再び花咲け 仙台一高OBらが計画、植樹

ソメイヨシノの苗木を一緒に植える野球部員とOB

 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた仙台市若林区荒井の仙台一高第2運動場に、震災前、生徒や地元の住民から「茶畑桜」の愛称で親しまれた桜がよみがえった。運動場ができた1994年度に3年生だったOBらが桜の復活に向けて奔走。震災前と同じ場所にソメイヨシノ4本の苗木が植えられた。
 茶畑桜は、若林区元茶畑の仙台一高敷地内にあったもののうち、市地下鉄東西線の工事に伴い撤去された4本。2007年2月、第2運動場に移植された。
 創立100年記念事業として92年から整備が始まり、2年後に完成した運動場は野球部が使っていたが津波で被災。バックネットの支柱は折れ、グラウンドはがれきで埋まった。塩害で桜は花が咲かなくなり、昨年11月に伐採された。
 92年に入学したOB有志が、茶畑桜の伐採を知り復活を計画。同窓生が集まり「桜植樹プロジェクト」を立ち上げ、関係者に協力を呼び掛けた。
 伐採された桜の木を置き時計に加工して寄付の返礼品として活用。集まった数十万円を苗木の購入資金に充てた。プロジェクトの代表を務めた太白区の会社員宮坂彰宏さん(42)は「われわれと深い縁がある運動場。何とかして桜をよみがえらせたかった」と話す。
 17日に現地で植樹式があり、現役の野球部員やOBら約60人が集まった。苗木にかけた土には細断した初代茶畑桜の木片を混ぜた。青葉区の自営業大文字健さん(42)は「初代の茶畑桜に宿った『一高魂』が2代目にも受け継がれた。いつまでも後輩たちを見守ってほしい」と願った。
 順調に育てば来春には花が咲く。同校の猪狩一彦教頭(55)は「生徒たちにとって大きな励みになる。桜に見守られながら練習を頑張ってほしい」と話した。


2018年11月19日月曜日


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