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東北でダム人気 水位上昇中!催し、カレー、カードと新たな観光資源期待大

宮城県が配布しているダムカード。現地の管理事務所で1人1枚しかもらえない
ダムの新たな魅力に光を当てたウィズダムナイト。多くのダム愛好家が集まった

 東北でダムの人気が高まっている。仙台市内では今月上旬、ダムの愛好家が集い、魅力を語り合うイベントが開かれた。高く盛ったご飯を堤体に見立てたダムカレー、現地に赴かないと入手できないダムカードも脚光を浴びる。熱心なマニアが訪れる新たな観光地としての期待も高まる。

 「ここは外せませんね」。放射状に広がるライトで照らし出された月山ダム(鶴岡市)の姿が映し出されると、参加者らはスクリーンに視線を注いだ。
 東北大青葉山キャンパス(仙台市)で2日夜に開かれた「ウィズダムナイトin仙台」。会場に集まったのはスーツ姿の男性や土木工学を研究する大学院生ら約100人。女性の姿もあり、前回(昨年10月)の約50人を大きく上回った。
 参加者が次々と東北のダムの魅力を熱っぽく語る。仙台市の建設コンサルタント会社に勤め、日本ダム協会の「ダムマイスター」でもある谷田広樹さん(61)は、建設に携わった津軽ダム(青森県西目屋村)や長井ダム(長井市)への思いを30分間話し続けた。
 谷田さんによると、水をためるという本来の機能以外でダムが注目を集め始めたのはここ10年ほど。最近は放流の日時を事前に調べ、「ダム汁(じる)」と称する水しぶきを浴びに訪れるマニアもいるといい、熱気は衰えを知らない。
 現地でしか味わえないのがダムカレーだ。インターネットサイト「日本ダムカレー協会」によると、東北のダムカレーは26を数える。北は川内ダム(むつ市)から南は田子倉ダム(福島県只見町)まで6県全てで販売実績がある。
 サイトを運営する宮島咲さん(46)=東京=は「盛り付けを放棄したご飯の構造美を目で楽しんで食べる」と愛好家ならではのたしなみ方を力説。「貯水池のルーを手前に出されたら、それはただのカレーだ」と熱く語った。
 管理する17カ所のダムカードを作製し、2011年2月に配り始めた宮城県。本年度は7カ月間で1万2000枚以上が配られ、県河川課の担当者も「近年では最多のベースだ」と驚きを隠さない。
 堤体の構造や迫力、周囲の自然環境など、現地を訪れないと体感できないのがダムの魅力。谷田さんは「地域に直接足を運んでもらうきっかけになる。ダムを通じた地域活性化を図っていける」と期待を込めた。


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2018年11月19日月曜日


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