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<オプジーボ>早期に効果予測 東北大チームが検査法開発、高額治療費の抑制に期待

 免疫の働きを利用したがん治療薬「ニボルマブ」(商品名オプジーボ)を投与した際、治療効果を従来より早期に予測できる検査法を、東北大大学院医学系研究科の相場節也教授(皮膚科学)のチームが開発した。治療効果が早期に判明することで高額治療薬のオプジーボを効率的に使えるようになり、副作用のリスク低減も期待される。

 相場教授のチームはオプジーボを皮膚がん患者に投与し、6週間後に血液検査を実施。その中で、血液中にある可溶性タンパク質「CD163」に着目した。
 CD163が活発に放出されている患者の大半(59人中50人)はオプジーボの治療効果が見られた一方、CD163の放出が下降、変わらない患者の多くは治療効果が見られなかった。
 一般的に、抗がん剤投与後の治療効果の所見は約3カ月間必要とされる。今回のCD163検査法の開発で、所見は約2カ月近く短縮することが可能となる。
 オプジーボは1人当たり年間1000万円以上かかるとされ、医療保険財政の圧迫が課題となっている。その一方、治療効果が表れる患者の割合は30%前後で副作用のリスクもあり、早期に治療効果が判明すれば高額な治療費投入を回避することができる。
 今回の研究で中心的な役割を担った藤村卓講師(皮膚科学)は「オプジーボの効率的な活用が可能となり、多くの患者の治療の最適化につながる」と話した。
 オプジーボは、今年のノーベル医学生理学賞の受賞が決まった本庶佑(ほん じょ たすく)京都大特別教授の研究成果を基に実用化され、注目を集めている。国内では2014年の皮膚がん以降、肺がんや胃がんなど7種類のがんを対象に使用が承認されている。


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2018年11月24日土曜日


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