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<モンテ>2018戦いの軌跡(下)攻撃の幅に広がり欠く

J2山形−愛媛 巧みなボールコントロールを武器に山形の攻撃を引っ張った小林(右)=8月25日、天童市のNDソフトスタジアム

 サッカーJ2山形は今季、14勝14分14敗の勝ち点56、22チーム中12位でリーグ戦を終えた。前半戦は健闘しJ1参入プレーオフ(PO)圏内の6位に勝ち点2差の7位で折り返したが、後半戦は相次ぐ主力の負傷離脱や試合終了間際に失点を許すなどして失速。木山隆之監督の就任2年目は、昨季の11位を下回る結果に終わり、目標としていたJ1昇格はかなわなかった。
(山形総局・吉川ルノ)

<後半戦振るわず>
 攻撃面でJ2山形は今季、堅い守備をベースとするチームに苦戦する傾向が強かった。
 象徴的なのは、山形がホーム、アウェーの2戦とも敗れた水戸と栃木の2チーム。栃木はゴール前を固め、水戸は前線からの激しいプレスを仕掛ける守備を特徴とする。
 対戦はいずれも山形のボール支配率が50%を超えたが、守備網にボールが絡め取られたり、圧力に屈して連係を分断されたりして、4試合とも完封負けした。
 シーズンを通して攻撃を見ると、折り返し後の不振が目立つ。前半戦の21試合28得点はリーグ22チーム中9番目に多かったが、後半戦は21得点で18番目に沈み、J1昇格争いから後退する一因となった。
 攻撃陣でチームをけん引したのは新加入の小林。34試合に出場し、ボールコントロールとシュートの技術の高さを武器にコンスタントに決定機に絡み、チームトップの12得点を挙げた。運動量が豊富な阪野が9得点で続いた。
 リーグ戦が進むにつれ、対戦相手は得点力のある2人を研究し、マークを強め、パスコースを封じて対抗してきた。打開するには、サイドを崩したり、中盤の選手がペナルティーエリアに走り込むなど、二の矢、三の矢を放つ必要があった。
 しかし、後半戦は多彩な攻撃のアイデアを持つ南、キック精度の高い三鬼、ドリブルで決定機を作れる汰木らのけがが相次ぎ、思うように攻撃の幅が広がらなかった。得点源として期待されたブラジル人選手たちも十分に機能せず、継続して結果を出せなかった。
 今季、36試合に先発し、DFながら3点を挙げた栗山は「引いて守る相手を崩す力と、DFラインからの攻撃の組み立てで相手を引きつけ、分散させる力。これができないと勝ち星は増えない」と指摘した。

<チーム編成 課題>
 編成に課題も。戦術の基軸に据えた堅守速攻は、ボールを奪った後の素早い縦の突破が得点の鍵となる。シーズン途中でスピードがあり、競り合いに強い瀬沼がチームを離れた一方、カウンターにたけた選手を補充できず、戦術と補強がちぐはぐな印象を受けた。
 来季の続投が決まっている木山監督は、今季は昨季の主力が多数、他チームへ移籍したことを念頭に「軸の選手が抜けるとチームとして振り出しに戻ってしまう。クラブ全体で(プレースタイルを)継続できる努力をしていかないといけない」と注文を付けた。


2018年11月24日土曜日


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