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<あなたに伝えたい>親になり2人の偉大さ知る

律子さんが縫ったウエディングドレスを眺める卓也さん

◎高橋卓也さん(名取市)から史光さん、律子さんへ

 卓也さん 母は明るい性格で、周囲の人を引きつけるタイプでした。化粧品を売っていたのですが、接客をするというよりも、友達と会話して、その友達が帰りがけに商品を買っていくという感じでした。店というよりサロンのようでしたね。
 結婚前は縫製関係の会社に勤めていたので、離れで裁縫教室もやっていました。印象に残っているのは私が2009年に結婚した時。着物の生地を使って、妻のためにウエディングドレスを仕立ててくれました。それだけ喜んでくれたのだと思います。ドレスは今、自宅に飾っています。
 父は背中の大きな人でした。自営業なので浮き沈みもあったでしょうに、経済苦など全く感じさせず私を含めた3人きょうだいを育ててくれました。家に帰れば親がいる、という安心感もありました。自分は会社員で家を空けることも多いので、ありがたいことだったのだと感じています。
 長い間、両親のことは脇に置いていました。ひょっこり出てくるのではないかと思っていたのです。七回忌を契機にそうした気持ちに区切りを付け、受け入れることにしました。
 震災後に長男が生まれ、2人目もできました。会わせたかったと思うのはもちろんですし、親になったことで一層、両親の偉大さと愛情に気付かされました。私も自分の家族が幸せになれるよう強く生き抜き、いつの日か両親に会ったら、あれから何十年分かの話をしたいと思います。

◎明るい母と背中の大きな父

 高橋史光(しこう)さん=当時(61)=、律子さん=同(59)= 名取市閖上地区の自宅で化粧品販売店を経営していた。市議でもあった史光さんは付近住民の避難誘導中に、律子さんは避難中に津波に襲われたとみられる。長男卓也さん(41)とは別に暮らしていた。


2018年11月25日日曜日


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