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第34回河北写真展がきょう開幕 東北電力グリーンプラザで来月2日まで

【東北の暮らし】「夫婦船−海の幸を求めて−」
【東北の風景】「舞姫」
【東北の鉄道】「五月晴れ」

 第34回河北写真展(河北新報社主催)の入賞・入選作97点が決定した。表彰式は27日、青葉区の河北新報社で行われる。写真展は同日、仙台市青葉区の東北電力グリーンプラザで開幕する。12月2日まで。入場無料。
 最高賞の特選・河北賞は、東北の暮らし部門が先崎康人さん(仙台市太白区)の「夫婦船−海の幸を求めて−」、東北の風景部門が佐藤賢悦さん(盛岡市)の「舞姫」、特設テーマの東北の鉄道部門が鈴木彦三さん(福島市)の「五月晴れ」にそれぞれ決まった。
 準特選は暮らし部門が伊勢勝太郎さん(青葉区)の「田植えのころ」、風景部門が斎藤清さん(名取市)の「居久根の幻想・冬」、鉄道部門が亀修一さん(宮城野区)の「初冬の歓迎風景」。
 応募総数は1634点。河北賞と準特選を含む入賞は、暮らし部門が6点、風景部門が8点、鉄道部門が3点、東日本大震災が発生した2011年に設けた特別枠「震災からの復興」部門が2点。入選は4部門で78点だった。
 審査を担当した金子美智子氏は「全体のレベルが高い」と話し、熊谷達也氏は「テーマを明確に持って撮影した作品が入賞・入選につながった」と説明した。

◎東北の暮らし 河北賞/「夫婦船−海の幸を求めて−」
撮影地・石巻市/先崎康人さん(69)=仙台市太白区

【評】冬の朝、石巻市でアワビ漁をする夫婦。夫が箱めがねで海をのぞき、妻が櫓(ろ)をこぐ。海鳥の群れが2人を見守るように、小舟に舞い降りるように近寄る瞬間を捉えた。物語性が感じられる。空を大きく切り取った構図が秀逸で、朝焼けと海の色の対比も良い。

<予期せずカモメが飛来/先崎康人さん>
 東日本大震災で中断し、昨年12月に再開した「太平洋写真学校−北上教室」の実習で、アワビ漁に従事する夫婦を岸から望遠レンズで写しました。朝日に輝く雲と小舟の構図をイメージしていたところ、予期せずカモメの群れが飛来しました。一瞬だったのでシャッターを切ったのは2回だけ。神様からのプレゼントだと思います。河北賞が一つの目標だっただけにとてもうれしいです。

◎東北の風景 河北賞/「舞姫」撮影地・岩手県九戸村/佐藤賢悦さん(66)=盛岡市

【評】一目見て断トツに良かった。飛び交う無数のヒメボタルが発する黄色い明かりと、林の中に群生するアジサイの青い色がとても幻想的な作品を作り出した。構図の設定も素晴らしい。何度も現場に足を運び、気象条件の良い時に撮影したのだろう。

<見たままの光景 捉える/佐藤賢悦さん>
 ヒメボタルの群生で有名な折爪岳に通って5年ほどになります。アジサイが咲く所に三脚を据え、見たままの光景を表現するため、20秒露光で撮影した約220枚を重ねました。狙った場所にホタルが出なかったり、霧が発生したり。今回は運に恵まれました。写真サークルの代表を務め、花のある風景に取り組んでいます。最高賞の受賞を励みに、見る人が感動する写真を撮影していきたいです。

◎東北の鉄道 河北賞/「五月晴れ」撮影地・福島市/鈴木彦三さん(76)=福島市

【評】田植えが真っ最中というのどかな風景の中を新幹線が走る。その姿が水田に映り込んでいる構図が素晴らしい。田植え機の位置、扇状に広がるように見える苗もバランスがよい。シャッターチャンスを逃すまいと、やきもきしながら撮影したのではないか。

<身近な風景 会心の構図/鈴木彦三さん>
 山形新幹線がカーブする、自宅周辺で撮影しました。事前に水鏡になる田んぼを見つけ、天気の良い日、車体に光が当たる朝に出掛けると、タイミング良く田植えが始まりました。新幹線3本が通過する様を撮り、空と田植え機、列車の構図が一番決まったのがこの作品です。定年退職を機に応募を始め、ようやく目標の最高賞に選ばれました。今後も身近な風景を撮り、発表していきます。


◎入賞・入選者

<特選・河北賞>
【東北の暮らし】
 「夫婦船−海の幸を求めて−」会社員先崎康人(69)=仙台市太白区
【東北の風景】
 「舞姫」会社員佐藤賢悦(66)=盛岡市
【東北の鉄道】
 「五月晴れ」無職鈴木彦三(76)=福島市

<準特選>
【東北の暮らし】
 「田植えのころ」無職伊勢勝太郎(74)=仙台市青葉区
【東北の風景】
 「居久根の幻想・冬」会社役員斎藤清(66)=名取市
【東北の鉄道】
 「初冬の歓迎風景」無職亀修一(67)=仙台市宮城野区

<入賞>
【東北の暮らし】
 福島県知事賞「霧幻峡の渡し」無職本郷彦左エ門(71)=名取市▽山形県知事賞「収穫」無職角山芳晴(72)=名取市▽秋田県知事賞「ハゼ焼き」無職竹内邦昭(78)=石巻市▽キヤノン賞「養蚕農家の生業」無職小檜山裕行(64)=角田市
【東北の風景】
 宮城県知事賞「月夜の松島」無職松本隆(73)=仙台市青葉区▽青森県知事賞「渡りの季節」無職小住正吾(71)=大崎市▽岩手県知事賞「幽寂」無職川下トシ(72)=仙台市太白区▽富士フイルム賞「残雪に咲く」アルバイト横沢千晶(49)=多賀城市▽ペンタックス賞「蔵王のつぼ滝」無職大條幸宏(59)=角田市▽ニコン賞「魔女の贈り物」会社員金原聡美(51)=仙台市泉区
【東北の鉄道】
 東北電力賞「旅立ち」無職嶋原文雄(65)=東京都豊島区
【震災からの復興】
 JAL賞「夢をのせて」無職芳賀和代(65)=寒河江市▽東北放送賞「未来へと続く鉄路−気仙沼線」公務員及川俊弘(60)=登米市

<入選>
【東北の暮らし】
 横田弘(塩釜)柳谷昌輝(青森)カマタニヒサト(岩手・普代)松田茂(仙台)佐藤一之(塩釜)藤島純七(仙台)谷藤幸治(仙台)久保田義隆(塩釜)鈴木久雄(仙台)藤井順(秋田)斎藤彰徳(名取)清野光夫(宮城・村田)丹野寛志(仙台)熱海弘士(仙台)森川隆(大崎)加藤悦子(秋田)高瀬英雄(仙台)菅井真紀子(仙台)遠藤典秀(仙台)藤原靖也(仙台)吾孫耕太郎(仙台)飯渕弘(仙台)佐々木博光(五所川原)遠藤一治(仙台)小住正吾(大崎)佐藤賢(仙台)
【東北の風景】
 松浦昭宏(静岡・島田)本郷孝男(仙台)松田〓恵子(仙台)我妻忠男(塩釜)鈴木彦三(福島)佐藤善治(石巻)清野政幸(郡山)芳賀和代(寒河江)伊勢勝太郎(仙台)熱海弘士(仙台)趙瑞(仙台)細井実(仙台)伊藤捷子(仙台)佐藤節子(仙台)松本義孝(岩沼)鎌田利明(仙台)遠藤芳雄(仙台)角山芳晴(名取)鈴木泰寿(塩釜)佐々木冨寿男(仙台)高瀬英雄(仙台)柴田純平(仙台)笠原博司(仙台)佐藤宏子(仙台)才善俊成(仙台)佐々木博光(五所川原)丹羽明仁(愛知・小牧)太田吉厚(仙台)関場和子(南相馬)木村洋介(石巻)千葉甲一郎(仙台)兵藤博行(栗原)佐藤崇(仙台)
【東北の鉄道】
 村上勇一郎(仙台)志田伸一(仙台)安保邦夫(大館)佐々木勝行(栗原)熱海弘士(仙台)中野好太郎(仙台)丸田正市(仙台)丹羽明仁(愛知・小牧)関場和子(南相馬)及川俊弘(登米)
【震災からの復興】
 東城孝(仙台)西嶋康雄(仙台)佐藤一之(塩釜)加賀忠彦(富谷)梅津美寿(仙台)山内則義(仙台)工藤るみ(仙台)遠藤典秀(仙台)阿部康彦(石巻)


[注]〓は「のぎへん」に「勿」


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2018年11月27日火曜日


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