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<311次世代塾>破壊と静寂、双葉の今 修了生ら福島原発視察「廃棄物、大きな問題」

爆発の傷痕が今なお痛々しい3号機を背に、福島第1原発を視察する次世代塾修了生ら

 東日本大震災の伝承担い手育成を目的に、河北新報社などが大学生らを対象に開設する通年講座「311『伝える/備える』次世代塾」の受講修了生らが27日、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)などを視察し、廃炉作業の現場や帰還困難区域が抱える現実と向き合った。
 修了生らは免震重要棟で東電職員の廃炉取り組み状況の説明を受けた後、1〜4号機の原子炉建屋などを視察。除染や舗装が進んだ構内は放射線量が低く、敷地内の大半は通常の服装で立ち入りができる。修了生の一部からは「防護服は要らないんだ」といった驚きの声が上がった。
 使用済み燃料の取り出しに向けた準備が進む3号機付近では、津波や水素爆発で壊れたままの設備も一部残っており、破壊力のすさまじさを実感。処理方法を巡って議論が続く汚染水タンク群も見学した。
 視察後、双葉町を巡った修了生らはバリケードに封鎖された町の様子に言葉少な。町職員の案内で役場庁舎や津波被災地などを回った修了生らは、震災当時のままの風景に「廃炉に向けて作業が進む原発と対照的だ。まるで時が止まっているようだ」と話した。
 原発事故現場を目の当たりにした東北大3年の菅野雄哉さん(21)は「福島原発の見学は小学生のとき以来。荒れ果てていて事故の影響を改めて感じた。汚染廃棄物をどう処理していくのかが大きな問題だ」と語った。
 視察は、次世代塾の受講修了生でつくる連絡網「311次世代ネット」などを通じて9人が参加した。次世代塾関連事業で原発視察は初めて。


2018年11月28日水曜日


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