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<東北大>金起林の詩、日韓つなぐ 記念詩碑建立、仙台留学直後に発表の代表作刻む

金起林の記念碑建立に奔走した南副教授(左)と青柳さん

 日本統治下にあった1930年代の朝鮮に、モダニズム文学理論を紹介した詩人金起林(キム・ギリム)(1908年生まれ)の記念詩碑が仙台市青葉区の東北大片平キャンパスに建立され、30日に除幕式とシンポジウムがあった。

 金は36〜39年に東北帝大(現東北大)で英文学を学んだ。詩碑建立は、日韓両首脳による1998年10月の「21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」共同宣言から20年を記念し、両国の研究者らが中心となって実現させた。
 金は平和を求める詩や評論を発表したが、42歳の時に朝鮮戦争の渦中で北朝鮮に拉致され、消息不明となった。韓国では作品全てが発禁処分となったが、88年に全集が刊行され、今は教科書でも扱われている。
 記念碑は仙台留学の直後に発表した代表作「海と蝶(ちょう)」を日本語と韓国語で刻む。詩に登場する三日月を白と黒の石でデザインした。
 除幕式では、韓国の文化や歴史を学ぶ市民グループ「コリア文庫」を仙台で主宰し、海と蝶の日本語訳をした翻訳家青柳優子さん(68)=東京=が詩を朗読。「魯迅の街の仙台が金起林の街としても知られてほしい」と語った。来日中の朴尚勲韓国公共外交大使は「記念碑は韓日友好の象徴となる」と強調した。
 シンポジウムでは、詩碑建立に奔走した南基正ソウル大日本研究所副教授らが金の文学や日韓関係について意見を交わした。


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2018年12月01日土曜日


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