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「ネコ屋敷」退去求め提訴へ 気仙沼の災害住宅、居住者死亡後も肉親女性が十数匹飼育 悪臭に苦情

空き家になった災害公営住宅にすみ着いたネコ

 東日本大震災の被災者が住む気仙沼市唐桑町の災害公営住宅で、入居者が死亡したにもかかわらず、関東圏に住む肉親の女性が住宅でネコを飼い続けるのは不法占拠になるとして、気仙沼市は30日、肉親女性に住宅の明け渡しを求める訴えを仙台地裁気仙沼支部に起こす方針を決めた。
 市は7日開会の12月定例会に関連議案を提出する。宮城県住宅課によると、自治体が災害公営住宅の明け渡しを求めて訴訟を起こすのは県内で初めて。
 市建築・公営住宅課によると、対象は「市営唐桑大沢住宅」にある木造平屋の住宅。1人暮らしの80代女性が今年6月に死亡し、市との契約者が不在となったが、首都圏に住む50代の肉親女性がネコを十数匹飼い続けている。
 肉親女性は2015年9月に入居した家主と同居する予定だったが、一度も一緒に暮らしていない。市の契約では肉親女性は同居人になっているが、災害公営住宅に引き続き住める条件は満たしていない。市は肉親女性と連絡が取れないといい「訴えを起こすのはやむを得なかった」としている。
 市や周辺住民によると、ネコは亡くなった女性が飼い始め、繁殖した可能性がある。肉親女性は数週間に一度、ネコに餌を与えるため住宅を訪れている。周辺住民から悪臭などに関して市に苦情が寄せられている。
 別の平屋住宅に住む無職女性(89)は「周囲でネコ屋敷と呼ばれている。夏は臭いがひどい」と不満を口にした。同市唐桑町の民生委員の女性(64)は「ネコが台所に上り(蛇口に触れ)水が出しっ放しになったこともあった。早く引き払ってほしい」と話した。


2018年12月01日土曜日


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