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仙台に住む少数言語外国人増加…行政窓口で通訳、手続きサポートします 観光国際協会来春スタート

講座の中で、コミュニティー通訳としてどう対応するべきかを話し合う受講生

 仙台観光国際協会(仙台市)は2019年4月、行政窓口や学校で日本語が不自由な外国人の手続きや面談を支援する「コミュニティー通訳」を派遣するサービスを始める。仙台市内でベトナム、ネパールの出身者が増えるなどし、英語や中国語以外の少数言語に対応できる人材が求められている現状を踏まえた。今月まで5回の講座を開き、通訳を養成している。

 青葉区の仙台国際センターで11月8日、3回目の講座があった。受講したのは英語、中国語をはじめベトナム語、ネパール語、タガログ語(フィリピン)など9カ国語を話す23人。外国出身者が19人、日本人は4人だった。
 東京外国語大の内藤稔講師が守秘義務の順守や通訳の心構えを説明。「コミュニティー通訳は外国人の人生に関わる。単に通訳するだけでなく、困っている人に寄り添う姿勢が求められる」と強調した。
 通訳の派遣は市内の外国人が無料で利用でき、通訳には謝礼が出る。市が事業費を負担する。現在、具体的な利用方法を検討している。
 派遣が想定されるのは幼稚園や小学校での保護者説明会や面談に加え、区役所での保育所の申し込みや転出入、児童手当、国民健康保険の手続きなど。妊娠期から就学後までの利用が多いと見込まれる。
 受講生で8年前にフィリピンから仙台に来た主婦川村アダさん(33)は「日本語の会話は大丈夫だが、行政の手続きや通訳の勉強をもっとしたい」と意欲的。来日6年目のベトナム人翻訳業ド・バン・トゥアンさん(38)は「日本語があまり分からないベトナム人の役に立ちたい」と言う。
 仙台市に住む外国人は約1万2200人。推移はグラフの通り。東日本大震災後に一時減少し、4年連続で増えている。留学生のほか留学後に就職した社会人と家族、技能実習生が多い。国籍別では中国が最も多いが、ベトナム、ネパールの増加が目立つ。日本語専門学校が積極的に募集、受け入れをしているのが要因とみられる。
 将来的に通訳40人の態勢を目指す。仙台観光国際協会の担当者は「住民の国籍や言語が多様化し、若い世代や家族も多い。母国と異なる行政サービスの利用を支援するための人材を育てたい」と話す。

[コミュニティー通訳]日本語が不自由な在留外国人が公共サービスを利用できるように支援する通訳。行政窓口や教育現場のほか司法、医療の分野で利用される。単なる通訳にとどまらず異なる言語、文化に起因する問題を理解し、橋渡し役になることが期待される。東南アジアや南アジアの出身者増加に伴い、少数言語のニーズが高まっている。


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2018年12月01日土曜日


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