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VRで認知症を疑似体験「列車で自分の現在地不明に」「居間に不審者の幻視」当事者の不安学ぶ

360度が見渡せるVR端末を着けて、認知症の人が陥りやすい状況を疑似体験する参加者たち

 バーチャルリアリティー(VR=仮想現実)の端末を使い認知症を疑似体験するイベントが、仙台市宮城野区の東北福祉大仙台駅東口キャンパスであった。宮城県内から福祉施設職員や学生約50人が参加し、認知症当事者の視点に立った支援について理解を深めた。

 イベント「VR認知症体験会」は、市内で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人東北福祉会(青葉区)が11月24日に開いた。
 VR体験の講師は、首都圏でサービス付き高齢者向け住宅を展開する企業「シルバーウッド」(東京)の黒田麻衣子さんが務めた。
 黒田さんは、同社が認知症の人の意見を聞きながら制作した4本の映像を紹介。参加者はゴーグル型の端末とヘッドホンを着け、「列車内で自分の現在地が分からなくなる」「居間に不審者が出現したり消えたりする」など、認知症の人が陥りやすい状況を表現したストーリーを視聴した。
 介護福祉士を目指す東北福祉大総合福祉学部4年山田まやさん(21)=青葉区=は「大学の実習で、これまでも認知症の人と関わる機会はあったが、あらためて当事者の不安な気持ちを知ることができた」と話した。
 同じく4年阿部桃子さん(22)=白石市=は「幻視をとてもリアルに体験できた。今後、当事者に会ったら今日のことを思い出してサポートしたい」と語った。
 黒田さんは「認知症は怖いという印象が全国に広がっている。実際、症状は人によってかなり異なるが、体験を通し少しでも理解が進めばいい」と述べた。
 東北福祉会の福祉施設が、市内各地で地域団体と連携し定期開催する認知症カフェの事例報告もあった。


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2018年12月01日土曜日


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