広域のニュース

<むすび塾>三重・伊勢で開催 観光客避難の手順確認

観光客を想定した模擬避難訓練で、後背地の音無山を目指し避難する参加者ら=1日午前、三重県伊勢市二見町茶屋地区

 東日本大震災の教訓を次の災害の備えに生かそうと河北新報社は1日、防災ワークショップ「むすび塾」を三重県伊勢市の二(ふた)見浦(みがうら)で開いた。中日新聞社(名古屋市)との共催で、通算84回目。南海トラフ巨大地震を想定した避難訓練を実施し、津波への備えや観光客の避難誘導を話し合った。
(30面に関連記事)
 二見浦がある茶屋地区は伊勢湾に面し、海沿いの二見興玉(ふたみおきたま)神社夫婦岩には年間約190万人が訪れ、旅館やホテルが立ち並ぶ。
 南海トラフ巨大地震の想定では、マグニチュード(M)9級で震度7の揺れに見舞われる。最短30分で最大5メートルの津波が到達すると予測され、地区全体が浸水想定区域になっている。
 訓練には旅館や神社関係者や地元住民、消防団員ら50人が参加。最大想定に基づき、海岸付近にいる観光客や地元住民を指定避難先の後背地の音無山などに誘導した。
 訓練後、茶屋地区にある歴史的建築物「賓日館(ひんじつかん)」で開いた語り合いでは「観光客の誘導訓練は初めてで、課題が見つかった」といった意見が出され、地域が連携して今後、訓練に取り組む必要性などを確認した。
 東北大災害科学国際研究所の今村文彦所長は「津波は50センチの高さの違いでも方向が変わるため、誘導看板や標識を増やす必要がある。一回の訓練で終わらず、課題を継続して議論してほしい」と助言した。
 河北新報社は14年から地方紙連携によるむすび塾を展開しており、共催むすび塾は通算13回目。中日新聞社との共催は16年11月の愛知県碧南市に次ぎ2回目。(詳報を11日の朝刊に掲載します)


2018年12月02日日曜日


先頭に戻る