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<大川小訴訟シンポ>「学校が命の最期の場にはなってはいけない」遺族5人登壇、悲しみ吐露

大勢の参加者が詰め掛け、質問も相次いだ

 最も安全なはずの学校にいたのに、なぜ、わが子は亡くなったのか−。石巻市大川小津波訴訟の原告団が2日に開いたシンポジウムには児童遺族5人が登壇した。悲しみや怒りをにじませながら、悲劇を繰り返さないために大川小事故を社会全体の教訓にしてほしいと訴えた。

 6年の長男大輔君=当時(12)=を亡くした今野ひとみさん(48)は「夢で会う大輔はいつも笑っている。もう一緒に笑うことも抱き締めることもできない。大輔に会いたい」と涙ながらに語った。
 5年の長男達也君=同(11)=と2年の長女美咲さん=同(8)=を失った狩野正子さん(46)は「なぜ教職員は子どもを裏山に避難させなかったのか。亀山紘石巻市長は『自然災害の宿命』と言ったが、これは人災だ」と憤った。
 会場には児童のランドセルやジャンパーなど遺品約40点が並べられた。6年の長男堅登君=同(12)=を亡くし、4年の長女巴那(はな)さん=不明当時(9)=の行方が分かっていない鈴木実穂さん(50)は「ランドセルを背負って会場まで来たが、重かった。学校が命の最期の場にはなってはいけない」と声を振り絞った。
 パネル討論では、6年の次女みずほさん=当時(12)=を亡くした元中学教諭の佐藤敏郎さん(55)が教師の負担について「『忙しいので子どもの命を守れない』と言うのはあり得ない。教師は子どもの命を預かり、輝かせる使命を持つ」と指摘した。
 5年の次女千聖(ちさと)さん=同(11)=を亡くした紫桃隆洋さん(54)は「子どもの命を守る安心な学校をつくらないといけない。学力だけでなく、防災も競ってほしい」と話した。


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2018年12月03日月曜日


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