宮城のニュース

<亘理・山元ウイーク>農作業でお年寄りに輪 亘理NPOが被災高齢者向け事業

作業の合間の休憩で談笑する参加者ら

 東日本大震災で大きな被害を受けた亘理町の海岸林再生を手掛けているNPO法人「わたりグリーンベルトプロジェクト」が、被災した高齢者向けに交流事業に取り組んでいる。車による送迎付きで農作業や昼食会などを実施し、移動手段がないお年寄りらに喜ばれている。

 同町吉田の法人事務所に隣接する農業用ハウスに11月中旬、大きな笑い声が響いた。プロジェクトが植樹で使用する「苗木の里親キット」を、73〜90歳の7人が土を混ぜたり種を袋に入れたりしながら和気あいあいと作った。
 「送迎があるので来ることができる。みんなで昔話を語るのが楽しい」と笑顔を見せるのは、荒浜地区の自宅が被災し地区の災害公営住宅に入った佐藤とみ子さん(90)。
 荒浜の住宅が全壊し、内陸の災害公営住宅に移った清野大吉さん(73)は「家にいて何もしないのは良くない。外に出て、皆さんと作業をするのが楽しみ」と話す。
 お茶やスタッフらが用意する昼食の時間はおしゃべりでさらに盛り上がる。参加者が調理を手伝うこともある。
 交流事業は2016年春に始まった。同様の事業を町内で展開していた県外の団体が撤退したため、被災地支援の一環としてプロジェクトが手を挙げた。
 現在は月−木曜日に実施し、高齢者約30人が週に1度作業に加わっている。プロジェクトは活動資金を集めるためラッカセイ栽培に力を入れており、夏場などは苗植えや草取りなど畑作業が中心になる。
 送迎スタッフの人件費は県からの補助金で賄い、食材などは自給自足でやりくりしている。プロジェクトの嘉藤一夫代表理事は「お年寄りの皆さんは草取りはお手のもの。やりがいを感じてもらい、交流を末永く続けたい」と話す。


関連ページ: 宮城 社会

2018年12月03日月曜日


先頭に戻る