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<亘理・山元ウイーク>征服の前線へ鉄送る 鉄滓(山元町)

山元町内の製鉄遺跡周辺から出土した鉄滓=町歴史民俗資料館

 7〜10世紀、今の南相馬市から山元町にかけては盛んに製鉄が行われていました。鉄滓(てっさい)は海岸で採れた砂鉄を製鉄炉で溶かす過程で出る不純物、いわば産業廃棄物です。古代山元の歴史を物語る遺物として町歴史民俗資料館に展示しています。
 東日本大震災の復興事業などに伴う発掘調査で、多い所では数十トンも発掘されました。これまでの調査で町内には約20カ所の製鉄関連遺跡があることが分かり、「亘理南部製鉄遺跡群」と呼ばれるまでになりました。武器の原料となる鉄を生産し、朝廷に従属しない蝦夷を征服するため北の前線へ送っていたとみられています。
 製鉄には、炉にくべる大量の木炭が必要です。各地で森林が破壊され、炉から煙が上がっている様子を想像してみてください。対蝦夷の国家プロジェクトの影響が、山元にも及んでいたことを感じてもらえると思います。(山元町生涯学習課・山田隆博さん)


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2018年12月03日月曜日


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