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<この人このまち>ギネス挑戦、自信芽生え 記録認定後押しで福島の魅力発信

酒部美希(さかべ・みき)1975年広島県尾道市生まれ。北海道大卒、慶応大院修了。北海道開発局、旭川市の職員を経て、2014年「59の世界記録」を設立。17年4月から二本松市に暮らす。

 ギネス世界記録挑戦を通して街づくりに奮闘する男性が福島県にいる。酒部美希さん(43)は東日本大震災後、二本松市に移住。「県内の全市町村で記録認定を後押しし、福島の魅力を世界に発信したい」と意気込む。(福島総局・神田一道)

◎一般社団法人「59の世界記録」代表理事 酒部美希さん(43)/地元の魅力をみんなで考えるきっかけに活用してほしい

 −ユニークな発想ですね。
 「きっかけは北海道旭川市の職員時代、地域おこしの一環で提案したギネス挑戦です。実現はしませんでしたが、個人的にやってみようと『100メートル尻歩き』という新競技で挑みました。2009年に11分59秒で世界最速に認定されました」
 「震災後、自分だけができる支援を考えた時、頭に浮かんだのがギネスでした。13年に風評被害に苦しむ福島県産のコメを使い、『世界最大のおむすびアート』を企画。都内の会場で大学生らと3万1100個のおむすびを敷き詰め、福島を励ます絵を描きました。見に来た人も含めみんなで食べ、好評でした」

 −いろいろな世界一に取り組んでいますね。
 「これまで六つのギネス認定を受けました。世界最大の大豆アートや世界最多のこいのぼりなどプロジェクトはさまざま。私自身はお手伝いにとどめ、県民自身に取り組んでもらうことを心掛けています。努力して世界一をつかみ取る喜びを感じてほしいと思っています」

 −世界記録取得の難易度に違いはありますか。
 「基本的に既存の記録を更新するのは大変ですが、新しいカテゴリーを作って挑戦するのは難しくないんです。どうせ目指すのなら、日本一より世界一。中高生で日本一になりたい子がいますが、世界一の方が夢が大きくていいよと、アドバイスしたいですね」

 −事業を通して発見はありましたか。
 「参加者に喜んでもらえるのは想定通りでしたが、自信が芽生えるのは意外でしたね。自己評価の低かった高校生が世界一を機に周囲から評価を受け、もっと大きいことに挑戦しようと大学に進学しました。もう一度、世界一を目指す参加者もいて、モチベーションの高まりを感じます」
 「次の若者のリーダーを育てるためにも、ギネスに挑戦してほしい。行政は移住支援に力を入れていますが、地域に残る若者を育てることも大事。地元の魅力をみんなで考え、魅力を高めるきっかけにギネスを活用してほしいですね」


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2018年12月03日月曜日


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