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<改正水道法成立>宮城県など「民営化」導入検討

 公共施設などの運営権を民間企業に委託する「コンセッション方式」の導入を、自治体の水道事業でも促進する改正水道法が6日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。人口減少で苦境に立つ水道事業の基盤強化が目的だが、サービス低下や災害時の対応に不安を残したまま、民営化のハードルが引き下げられた。施行は原則、公布から1年以内。宮城県など6自治体が導入を検討しており、水道事業が転換期を迎える可能性がある。

 政府は国会審議で「官民連携の選択肢の一つ。海外のような失敗を防ぐため、公の関与を強めた」と説明。立憲民主党などの野党は「事実上の民営化。生命に直結する水道をビジネスにするべきではない」と批判した。6日の採決では、与党と日本維新の会などが賛成。立憲民主党と国民民主党、共産党などが反対した。
 法改正により、都道府県が旗振り役となって自治体の広域連携を進めるほか、自治体が、民間資金活用による社会資本整備(PFI)の一つであるコンセッション方式を導入し、認可を受けたまま、運営を委託することも選択できるようになる。現行法下でも民間委託は可能だが、認可を返上する必要があった。
 水道事業を経営する地方公共団体の3分の1が給水費用を料金収入で賄えない「原価割れ」を起こし、水道使用量も減少が見込まれている。法定耐用年数(40年)を超えた水道管の割合も2016年度で15%に達しており、事業のてこ入れ策が求められていた。

[コンセッション方式]行政が公共施設などの資産を保有したまま、民間企業に運営権を売却・委託する民営化手法の一つ。2011年の民間資金活用公共施設整備促進(PFI)法改正で導入された。民間ノウハウを生かし、経営を効率化できるメリットがあるとされる。関西空港や大阪空港、仙台空港などで実施され、愛知県では有料道路事業で導入された。浜松市が下水道事業で導入しているが、上水道での導入例はない。


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2018年12月07日金曜日


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