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<改正水道法成立>「みやぎ型、県は説明を」利益優先を関係者懸念

 公共施設などの運営権を民間企業に委託する「コンセッション方式」の導入を、自治体の水道事業でも促進する改正水道法が6日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。人口減少で苦境に立つ水道事業の基盤強化が目的だが、サービス低下や災害時の対応に不安を残したまま、民営化のハードルが引き下げられた。施行は原則、公布から1年以内。宮城県など6自治体が導入を検討しており、水道事業が転換期を迎える可能性がある。
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 宮城県が導入を目指す広域上水道など3事業の運営を一括して民間に委ねる「みやぎ型管理運営方式」を巡り、前提となる改正水道法が6日、成立した。県内の関係者からは県に説明を求める声が相次ぎ、民間参入による利益優先の運営を不安視する声が上がった。
 「利点ばかりが強調されるが、開始時期にこだわらず検討するべきだ」。県中南部17市町の水がめの七ケ宿ダムを抱える七ケ宿町の小関幸一町長は、法成立に伴う議論の加速に警戒感を示した。
 県は法改正が未実施との理由で詳細な事業内容の公開を避けてきた。導入後の情報公開も不透明だ。水道事業の在り方を考える市民団体の鈴木智子代表(仙台市青葉区)は「民間企業がどれくらい情報を公開するか疑念が残る」と語る。
 県内最大の給水人口を抱える仙台市の郡和子市長も4日の定例記者会見で「県は料金高騰を抑えられると説明している。どうしてそうなるのか、はっきり聞きたい」と述べ、県に説明を求める姿勢を示した。
 民間への運営委託に対しては「実質的な民営化だ」との批判が上がる。「民間企業は利益を最優先する。水質の安全性確保に加え、料金の高騰に歯止めをかけられるのか」(共産県議)との見方が根強く残る。
 県が民間委託を進める背景には、人口減による水需要の減少や水道施設の老朽化問題がある。与党県議は「更新時期には県民負担が増す。何らかの知恵を絞っていく必要がある」と県の姿勢に理解を示した。


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2018年12月07日金曜日


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