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西公園の料亭、貞山堀の船だまり、仙台城二の丸… 仙台の近代、文化財で学ぶ 

貞山堀の船だまり跡から見つかった石。明治の土木技術や暮らしがうかがえる出土品が展示されている

 仙台の明治以降の暮らしや土木技術などを発掘成果から知る企画展「明治150年〜文化財からたどる仙台の近代化〜」(市教委主催)が9日まで、仙台市青葉区のせんだいメディアテークで開かれている。市内10カ所の遺跡の出土品約70点を展示。西公園にあった和洋食の料亭、仙台城二の丸跡の大火など、触れる機会が少ない近代の歴史を身近に感じることができる。

 青葉区の桜ケ岡公園遺跡の出土品からは文明開化の薫りが漂う。1886(明治19)年に現在の西公園の一角に開店した和洋食の料亭「〓翠館(ゆうすいかん)」で使用されていた磁器の食器やかけらなど4点が並ぶ。
 かけらにはフランスの磁器ブランドの印が入り、洋食器の一部だったとみられる。国産の洋食皿も発掘され、西洋の食文化が押し寄せてきた当時の世情がうかがえる。
 宮城野区蒲生地区にある貞山堀の船だまり跡からは、明治に行われた護岸改修の痕跡が見つかった。石積みは2層で、下は塩釜で採掘された凝灰岩の石から成る。石巻市の国指定重要文化財「石井閘門(こうもん)」と同じ「フランドル積み」と呼ばれる方式で積まれていた。
 上の層には、青葉区国見で産出したとみられる安山岩の石が積まれていた。何らかの理由で崩れ、改修で上の層が積み足されたらしいが、時期などは分かっていない。
 仙台城二の丸跡ではマグカップや茶わんなどが出土した。第二師団のマークなどが描かれており、維新後に部隊を置いた旧陸軍が使ったとみられる。
 発掘された火鉢や灰をすくう道具などは黒く焦げ、板ガラスが高温で溶けた塊も見つかった。82年に二の丸の建物が全焼した大火のすさまじさを伝える。
 市教委文化財課の斎藤健一文化財教諭は「明治の遺跡を知らない人は多い。当時の暮らしや文化を歴史として知る機会にしてほしい」と話している。
 午前10時〜午後6時。入場無料。9日午後1〜3時に東北大総合学術博物館の藤沢敦館長の講演会がある。

〓は手偏に邑


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2018年12月07日金曜日


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