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<オオカミ信仰>仙台・将監で姿彫られた江戸後期の石碑発見

下部にオオカミの姿が彫られた石碑(石黒さん提供)

 仙台市泉区将監の丘に、オオカミの姿が彫られた江戸時代後期の石碑があることが分かった。調査した村田町歴史みらい館の石黒伸一朗専門員(60)によると、オオカミを信仰の対象とする埼玉県秩父市の三峯神社に由来し、オオカミの図像がある石碑では東北で最も古いという。
 石碑は仙台市将監中の北側にある標高87メートルの小高い丘「二十六夜森」の頂上に立つ。高さ59センチで幅37センチ、厚さ17センチ。
 オオカミを信仰の対象とする三峯神社を指す「三峯山大権現」の文字の下に、岩の上に立つオオカミの絵がうっすらと見える。建立したとみられる嘉永6(1853)年3月19日の日付も刻まれている。
 現地周辺は住宅地で、かつては雑木林が広がっていた。東北のオオカミ信仰を研究する石黒専門員は、三峯神社の本社まで参拝に行けない住民などが、山仕事の安全やオオカミよけの御利益を願って建てたとみる。
 石碑の情報は1日、みらい館であったオオカミ信仰をテーマとした企画に訪れた仙台市民が寄せた。
 石黒専門員によると、東北には三峯神社に由来する分霊社が約60ある。文字だけの石碑が多く、オオカミが描かれたものは宮古、栗原、大崎の3市で1基ずつ確認されているが、いずれも明治期以降のものだという。石黒専門員は「三峯神社に関係し、オオカミの図像がある江戸時代の石碑は初めて見た。東北のオオカミ信仰を今に伝える貴重な史料だ」と話す。


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2018年12月07日金曜日


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