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宮城初の空き家解体代執行 仙台市の是正命令、所有者応じず

空き家敷地内に繁茂する樹木を伐採する作業員=10日午前10時10分ごろ、仙台市太白区向山

 仙台市は10日、空き家対策特別措置法に基づく行政代執行として、倒壊の恐れがある太白区向山の空き家の解体作業を始めた。所有者が是正命令に応じなかった。同法に基づく行政代執行は宮城県内で初めて。
 空き家は築57年の木造2階。斜面に建ち、建物やブロック塀が近隣住宅に向かって崩壊する恐れがある。土地と建物の所有者は東京在住の男性で、約20年以上空き家状態が続いている。
 同日午前10時、沼田和之市市民生活課長が行政代執行を宣言すると、作業員5人が敷地内に入り、庭の草木を伐採した。解体は来年1月15日までを予定し、費用は約510万円。終了後、全額男性に請求する。
 市は2016年2、7月、所有者の男性に特措法に基づく助言をしたが応じず、同年9月に倒壊などの危険があるとして「特定空き家等」に認定した。その後の指導、勧告、是正命令に対しても改善はなかった。
 市は今月20日、同区秋保町の30年以上空き家となっている住宅でも代執行を行う方針。所有者は不明で、市は解体費用約210万円を全額負担する。
 市によると、仙台の空き家率は13年現在、10.0%。全国平均13.5%を下回る。1993〜2008年の5年ごとの調査では増加傾向にあったが、東日本大震災後に被災地から人口が流入し、空き家状態になっていた賃貸用住宅の需要が高まった。ただ賃貸目的などではなく、住む見込みのない空き家は03年以降増えている。
 沼田課長は「長年所有者にお願いしてきたが、改善が見られず行政代執行になったのは残念」と話した。
 東北では15〜17年に青森、秋田、山形3県で空き家解体の代執行があった。


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2018年12月11日火曜日


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