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<ベガルタ・天皇杯準V>シュミット決勝弾許す「準備次第では止められた」

仙台−浦和 前半14分、浦和・宇賀神(左から2人目)に先制ゴールを決められたGKシュミット(左)(川村公俊撮影)

 試合終了の笛が鳴った瞬間、仙台の多くの選手がうずくまったが、GKシュミットは立ち続けた。「(相手の)チャンスが少ない中、(点を)取られてしまった」と敗戦の責任を負うように声を絞り出した。
 0−0の前半13分。味方が自陣でクリアしたボールが、ペナルティーエリア手前の浦和・宇賀神に渡る。右足を振り抜いたボレーシュートはシュミットの上を通り抜け、ネットを揺らした。
 渡辺監督が称賛するほどのスーパーゴール。だがシュミットは「蹴る瞬間にブラインド(死角)をつくってしまった。準備次第では止められた」と悔しがる。
 前半終了間際には、浦和・興梠が守備の背後に抜け出して一対一になった。シュミットは果敢にエリアの外に飛び出し、加点を許さない。他にも的確な判断で危機の芽を摘んだが、「負けたことに責任を感じている」と表情を曇らせた。
 仙台が4強に進出した9年前は宮城・東北学院高の生徒だった。「テレビで観戦し、すごいなと思った」。2年前まではJ2で武者修行の身。天皇杯決勝の大舞台に立てるまで成長した。「タイトルをもたらす好機があることは、仙台の人間としてこれ以上ない幸せだった」。かつて関東のビッグクラブからのオファーを受けたこともある。地元で結果を残す長年の夢はかなえられなかった。
 だが、今後もシュミットの輝かしい道は続いている。12日には来年のアジア・カップの代表メンバーが発表される。「調整して意識を高めたい」。仙台の次は日本の正GKに。さらなる飛躍に向け、守護神は歩みを止めない。(狭間優作)


2018年12月11日火曜日


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