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<丸森町長選>保科氏が無投票3選

保科郷雄氏

 任期満了に伴う丸森町長選は11日告示された。無所属現職の保科郷雄氏(68)=自民推薦=以外に立候補の届け出はなく、保科氏が前回に続き無投票で3選を果たした。
 午後5時すぎ、同町千刈場の事務所に保科氏が到着すると、支持者ら約70人が大きな拍手で出迎えた。保科氏は「人口減少に歯止めをかけ、活力あるまちを町民と共につくりたい。少子化の中で町に残ってもらうために、学力向上に向けた教育環境を整えたい」と3期目の決意を語った。
 保科氏は町議会9月定例会で出馬を表明。主な公約に、金山工場団地造成や起業支援による雇用の創出、子育て支援の充実、若者の移住、定住推進を掲げた。任期は来年1月14日から4年間。

◎指導力発揮して地方創生加速を

 【解説】丸森町長選で現職の保科郷雄氏(68)が無投票で3選されたのは、堅実な町政運営への支持と、引き続き安定を望む民意の現れだ。東京電力福島第1原発事故による放射能汚染被害への対応は一部残るものの、本来のまちづくりの加速が求められる。
 1期目は原発事故対策に追われた保科氏は、無投票で再選された2期目から独自色を発揮。柱の子育て支援充実などで成果を上げてきた。次世代型放射光施設の町への誘致は実現しなかったが、挑戦の姿勢を地方創生に生かしつつある。
 原発事故に伴う除染で出た土壌の処分は未解決で、仮置き場25カ所に約5万立方メートルが保管されたままだ。責任を持って処分するよう国に粘り強く求め続けなければならない。
 温厚な性格で、かつての「政争の町」も党派争いが表立っていない。陣営に町議14人のうち11人が参加。与野党の国会議員が応援に駆け付けた。対抗馬擁立の動きはほとんどなかった。
 町は高齢化率が40%に達する。財源が限られ、選択と集中が求められる中、保科氏には今まで以上にリーダーシップを発揮してほしい。(角田支局・会田正宣)


◎スポット/丸森町長に3選した保科郷雄さん/若手職員のやる気刺激

 「一つ山を登っても、次にまた山がある。行政の課題は無限だ」と気を引き締める。
 若者の定住促進へ、仙南の自治体単独で初となる高校生向け企業ガイダンスを始めた。訪日外国人旅行者(インバウンド)誘致も県南をリードする。「若手の提案の芽を摘むより、『どこまでできるかやってみよう』と思った」。トップの後押しが職員のやる気を引き出した。
 もともと農家だけに農業振興への思い入れも強い。町産米のブランド確立や畜産、園芸強化を図る。
 伊具高野球部で捕手を務めた。「周囲を見渡し、責任感が求められるのがキャッチャー」。町の司令塔に求められる資質と重なる。
 丸森町大内の自宅に母と妻、次女夫婦、孫3人と8人暮らし。

<ほしな・くにお>1950年5月1日、丸森町生まれ。伊具高卒。町議5期。2007年に町議会議長。10年12月の町長選で初当選。全国山村振興連盟理事などを務める。68歳。


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2018年12月12日水曜日


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