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<2管本部>災害時に航路の安全を素早く確保 海中障害物の有無調べる態勢を整備

ヘリで輸送した小型マルチビーム測深機をゴムボート前方に設置し、海底の障害物の場所を調べる職員

 第2管区海上保安本部は津波などの災害時に入港航路の安全を速やかに確保するため、ヘリコプターや洋上の巡視船艇の搭載ゴムボートを活用し、持ち運び可能な小型の測量機材で海中の障害物の有無を調べる態勢を整えた。通称「機動海洋調査隊」と名付けた海上保安庁初の取り組みで、東日本大震災を教訓にした非常時の備えとなる。
 港の物流機能が停止すれば燃料を積んだタンカーが入港できないなど市民生活に大きな影響が出る。災害時にヘリで重さ9.5キロの小型マルチビーム測深機と測量員を洋上の巡視船艇に運び、搭載されたゴムボートに測深機を取り付け、ボートで機動的に調査する。
 測深機は海底に向け音波を扇状に発し、反射された強弱や時間で障害物の有無を確認する装置。わずか9.5キロのタイプは、2管本部と4管本部(名古屋市)にしかないという。
 2管本部は塩釜市で7日に展示訓練を実施した。大地震が発生し津波で松島湾に漁具やコンテナが流出、大津波警報は解除された−との状況で、仙台塩釜港塩釜港区中ふ頭に着岸中の巡視船まつしまを、洋上航行中に見立てた。
 実際にヘリが接近し、測深機を受け取った想定で巡視船搭載のゴムボートが着水し海底を調査。画像データを同船に送った。
 震災の直後は被災地沿岸で、スクリューに漁網が絡み動けなくなる巡視船艇があった。仙台塩釜港へのタンカー入港は発生から10日後だったという。2管本部の恵谷修・海洋情報部長は「災害時の迅速な調査を救援活動につなげたい」と話す。


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2018年12月15日土曜日


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