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震災伝承、高校生誓う 宮城・七ヶ浜で「むすび塾」発信の在り方議論

菖蒲田浜の防潮堤の上で震災について語り合う高校生ら=宮城県七ケ浜町

 河北新報社は16日、通算85回目の防災・減災ワークショップ「むすび塾」を宮城県七ケ浜町で開いた。東日本大震災の語り部活動や復興支援などに取り組む県内の高校生6人が参加し、震災伝承や防災啓発に向けた発信の在り方、若い世代が震災を語り継ぐ意義を話し合った。
 参加者は、10メートル以上の津波に襲われた菖蒲田浜と花渕浜を視察。同町向洋中出身の、多賀城高1年紀野国七海さん(16)、仙台育英高1年小野寺美羽さん(16)が案内した。
 紀野国さんは「震災前には暮らしがあった地域が全部流された。復興は進んでいるがまだ道半ばだ」と説明。小野寺さんも「震災を思い出すのは嫌だ。でも怖さを伝えることで救える命があると信じ伝承に取り組んでいる」と打ち明けた。
 視察後、参加者は笹山地区避難所で語り合った。多賀城高2年宇佐美直輝さん(17)は「多賀城中心部を襲った津波は学んだが、沿岸部の被害は知らなかった」と話し、仙台青陵中等教育学校5年鈴木渉悟さん(17)は「年齢的に震災を語れる最後の世代だと思う。周囲に働き掛けて震災を伝えていく」と意欲を示した。
 築館高3年二階堂和奏(わかな)さん(17)は「内陸部では震災のことをよく知らない人が多い。被災地を訪れ、被災体験をもっと学びたい」と語り、宮城農高2年山口誉人(たかと)さん(16)は「風化を防ぐため被災地の今の姿を伝えていくことも大切だ」と力を込めた。
 助言者として参加した向洋中教諭瀬成田実(せなりた・まこと)さん(60)は「震災伝承は気負わず、できることから始めてみよう。地域の希望である若い世代がつながることが大事だ」と呼び掛けた。


2018年12月17日月曜日


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