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災害時のLGBT対応議論 東北大ゼミでカナダの研究者講義、避難所での課題など指摘

震災後に結成された性的少数者の団体の動きについて話すフォックスさん=仙台市青葉区の東北大川内南キャンパス

 東日本大震災後の東北の性的少数者(LGBT)の団体について調査研究しているカナダ・ブリティッシュコロンビア大地理学部博士候補生ナターシャ・フォックスさん(37)が、東北大経済学部のゼミ内で「東北のLGBT運動と東日本大震災」をテーマにゲスト講義をした。
 フォックスさんは性的少数者特有の災害時の困難として(1)見た目と戸籍の性別が異なるトランスジェンダーが避難所に入る際、名簿の性別記載欄が障壁になる(2)避難所や病院で同性パートナーを捜すときも法律上の家族でないため支障が多い−ことを指摘。「物資や情報へのアクセスが制限されている」と述べた。
 震災後、既存の災害対策では不十分と考えた当事者らは各地で団体を結成。活動は現在、さまざまな取り組みへと発展している。
 フォックスさんは、一例として9月に盛岡市であった当事者らによるパレードを挙げ「大都市ではなく、より小さな、自分たちの家族も暮らす地域で行われた。どこにでもいる性的少数者の可視化という点で、東北では特に重要な動きだ」と力を込めた。
 フォックスさんは今年1月に来日した。6月から宮城県松島町を拠点に研究に取り組み、来年1月にカナダに戻る。今回の講義は11日、経済学部の西出優子教授が担当する非営利組織論ゼミの中で行われ、約20人が参加した。


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2018年12月17日月曜日


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