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<トップに聞く>原酒増産 仙台が拠点 ウオッカ高評価 出荷加速/ニッカウヰスキー・岸本健利社長

[きしもと・たけとし]大阪大卒。1982年ニッカウヰスキーに入社し、仙台工場(宮城峡蒸留所)配属。生産部長、理事柏工場長などを経て2016年3月から社長。59歳。兵庫県出身。

 ニッカウヰスキー(東京)の岸本健利社長は、仙台市内で河北新報社の取材に応じた。ハイボール人気を追い風に業績は好調で、1〜7月は予算比で増収増益を達成。宮城峡蒸留所(仙台市)で進めるウイスキー原酒の増産や今後の事業見通しを聞いた。(聞き手は報道部・高橋公彦)

 −原酒の増産を急いでいる。
 「今年は2015年比で1.8倍の数量を生産している。ウイスキーの消費が増え始めた08年から増産を続けており、貯蔵年数が少なく価格帯の安い商品は需要に対応できている。高額商品は高年次の原酒を使わざるを得ず、いまだに品ぞろえが薄い」
 「増産のため、宮城峡蒸留所のモルトウイスキー生産ライン2系列のうち、止めていた1系列を復活させた。ウイスキーの出荷数量は1983年から下がり続けた。再稼働したラインの停止期間は20年以上になっていた」

 −どんな商品が伸びているか。
 「ブラックニッカブランドが全般的に売れている。業務用では、ビール用のたるに詰めた『たる詰めハイボール』が前年比で124%増えた。家庭用の缶入りハイボールも伸びている」

 −宮城峡蒸留所ではウイスキーのほかにウオッカやジンも造っている。
 「今年の世界的な酒類品評会で『ニッカカフェウオッカ』が金賞を受賞した。ウイスキー用の蒸留機『カフェスチル』を使うことで、口当たりが柔らかく砂糖を入れたような甘さを感じる味に仕上がった。ウオッカはウイスキーと違って貯蔵の必要がないため、どんどん出荷したい」

 −宮城峡蒸留所は来年5月で操業50年を迎える。
 「北海道の余市蒸留所に次いで誕生した蒸留所であり、当社最大の拠点だ。『シングルモルト余市』を除く、ほぼ全てのウイスキー原酒をここで造っている。ウイスキーの製造には、付近を流れる広瀬川と新川をはじめとする豊かな自然が欠かせない。地域への感謝を込め、環境保全活動に取り組む」


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2018年12月20日木曜日


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