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会津への感謝、舞台で 避難中の大熊の町民らが23日上演 戊辰の苦難や故郷への思い描く

公演に向けて稽古する大熊町民ら=会津若松市

 東京電力福島第1原発事故で全町避難する福島県大熊町の町民らが23日、避難先の会津若松市に感謝する舞台「大熊・会津まち物語コンサート 絵おと芝居」を同市で上演する。両市町の歴史、原発事故、避難生活…。紙芝居や踊りで「恩返し」の思いを伝える。来年1月には東京公演もあり、会津の良さを発信する。
 上演するのは「おおくま町物語伝承の会」。原発事故前に大熊町で活動していた日本舞踊団体メンバーを中心に、会津若松市に避難する町民らが昨年10月結成した。公演には中学生〜70代の約40人が参加する。
 制作は広島県の市民団体「まち物語制作委員会」が協力する。大熊町の日隠(ひがくれ)山の天狗(てんぐ)伝説、戊辰戦争に敗れた苦難を乗り越える会津若松市の歴史、原発建設当時から事故に至る大熊町民の思いなどを紙芝居に仕立て、民謡や踊り、語りを組み合わせた。
 会津若松市の災害公営住宅で暮らす鈴木清子さん(65)は「当初は右も左も分からず、多くの方に親切にしてもらった。踊りで感謝を伝えたい」と意気込む。
 東京公演は来年1月24日。舞台上演に加え展示会場も設け、会津の観光名所、大熊の今と住民の避難生活などをパネルで紹介する。会津の「見どころ」「おいしいもの」などは避難町民100人に募り選んだ。
 会津若松には現在、町民約800人が身を寄せる。伝承の会の橘秀人代表(69)は「会津若松に庁舎を置く町役場が来春、大熊に戻り、避難指示も一部で解除が見込まれる。事故から7年9カ月を振り返り、お世話になった感謝を目に見える形にしたい」と話す。
 会津公演は会津迎賓館で午後1時半開演。無料。東京公演は渋谷区の全労済ホールで午後7時開演。前売り一般2000円など有料。展示は無料で午前11時から。連絡先は橘代表090(5352)2576。


2018年12月21日金曜日


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