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<いわぬまひつじ村1周年>人気スポットへ成長 住民手作り 被災者に好評

記念式典で餌に食いつく弥次郎兵衛

 東日本大震災で被災した宮城県岩沼市玉浦地区に市が整備したヒツジ牧場「いわぬまひつじ村」が、「開園」から1年を迎えた。住民らが一から造り上げた牧場は、今や年3万人を集める人気スポットに成長。1匹で1日約4キロを食べるヒツジが被災地での雑草繁茂を防ぎつつ、被災者の心の復興にも一役買っている。
 16日に現地で「村立1周年記念式典」があり、住民ら約150人が参加。中南米の子どものお祭りで用いられる、お菓子が詰まったくす玉「ピニャータ」を子どもたちが棒で割り、節目を祝った。
 子どもたちによるヒツジの名付けもあり、いずれもメスの3歳が「ホクロ」、4歳が「ことね」と決定。一足先に名付けられた「弥次郎兵衛」(オス、1歳)が食べた餌の番号に応じ、関係者にTシャツが贈られる場面もあった。
 市が公益社団法人青年海外協力協会(JOCA)に委託し、ヒツジの放牧を始めたのは2015年11月。当初は2匹だったが、他牧場から譲り受けるなどして28匹まで増えた。住民らが協力して牧柵なども整え、17年12月16日に、いわぬまひつじ村の「めぇ称」がお披露目された。
 18年4月には毎月第3日曜に市を開き、来場者を増やす仕掛けもスタート。住民らが地元野菜などを売る催しで、開催日は約1000人が訪れる。「集団移転先の災害公営住宅から外出するきっかけをくれる」と被災者にも好評で、JOCAによると、4月からの来客は19年3月までに3万人に達する見込みだ。
 JOCA岩沼事務所の原田勝成総括主任は「被災した荒れ地がよみがえって良かった。住民たちの手作りの村なので、さらに頻繁に使ってもらえるようになれば」と願う。


2018年12月22日土曜日


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