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<杜の都のチャレン人>一人でも必要な人へ

番組制作に関わる大学生たちと談笑する漆田さん(右端)=仙台市青葉区

◎インターネットで地域情報を発信 漆田義孝さん(35)

 常務理事を務めるNPO法人メディアージ(仙台市若林区)は、新聞やテレビといったマスメディアの見過ごしがちな地域情報を、インターネットやラジオなどで発信している。「地域には、知ったらうれしかったり、役に立ったりする情報がたくさんある。必要な人に、そうした情報が届く社会はきっと豊かになる」
 主な発信の場は動画投稿サイト「ユーチューブ」。東日本大震災からの復興をテーマにした作品をはじめ、大学生による身近な情報発信など、1000本以上の動画を配信している。1本当たりの再生回数は決して多くないが、「100万人のためではなく、10人や100人のための情報も必要。ローカルメディアは何より継続することが大事」と精力を注ぐ。
 東日本大震災の発生直後から、カメラで街の様子を撮影し始めた。惨状を捉えた写真ばかりではなかったが、ネットに上げると「単身赴任中の家族の住む街の被害が、それほどでもなく安心した」などの反応があった。マスメディアの発信は、大規模な津波の被害を受けた沿岸部に偏りがちだった。それとは別の情報を欲している人がいると分かり、「何か発信がなければ、必要な人に情報が届かない」と痛感したという。
 仙台の音楽シーン活性化にも力を入れる。アマチュアミュージシャンを紹介する動画は30本以上制作した。来春には、市内のライブハウスなどで開かれるライブ情報を網羅したウェブサイト「ロコノオト」の立ち上げを準備。クラウドファンディングによる資金集めを始めている。
 市内には20弱のライブハウスがあり、ポップスやロック系だけでも200を超すアマチュアミュージシャンが活動しているという。「多くの人が彼らに関心を持ち、『今日暇だからライブハウスに行こう』という文化を創りたい」と意気込んでいる。(也)
=土曜日掲載

[うるしだ・よしたか]1983年青森県階上町生まれ。東北大文学部卒。会社勤めを経て、2013年春にメディアージに参加。18年3月から現職。仙台市宮城野区在住。ロコノオトのクラウドファンディングURLはhttps://readyfor.jp/projects/loconote


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2018年12月22日土曜日


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