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<受動喫煙防止>東北初、山形県議会で条例成立

 小規模飲食店も対象に受動喫煙防止への努力義務を定めた山形県受動喫煙防止条例案が21日、県議会12月定例会本会議で原案通り可決、成立した。受動喫煙防止を目的とした都道府県条例は東京、神奈川、兵庫など既に5都県が制定しているが、東北では初めて。
 条例は、受動喫煙対策を促す目的で7月に公布された改正健康増進法よりも踏み込んだ内容。客席面積100平方メートル以下の飲食店に努力義務を定めているのがポイントで、25日公布される。
 改正健康増進法が店頭への標識掲示で店内喫煙を認めているのに対し、条例は「望まない受動喫煙の防止に自主的に取り組むよう努める」との規定を盛り込んだ。
 県によると、こうした規定の対象となる飲食店は全体の66%に上り、21日の本会議では、既存の中小飲食店が受動喫煙防止の措置を取るのに必要な経費を県が助成することなどを求める付帯決議も決定された。
 定例会は同日、雪に関する施策を総合的に進める「いきいき雪国やまがた基本条例」、障害者雇用率算定の不適切な事務処理を巡り吉村美栄子知事と若松正俊副知事を減給10分の1(3カ月)とする条例など35議案も原案通り可決、閉会した。

◎「喜ばしい」「混乱招く」

 東北初の山形県受動喫煙防止条例案が可決、成立したことを受け、県内のPTA関係者は「子どもの体への害を考えると喜ばしい」と歓迎する一方、飲食店経営者からはたばこを吸う客に今後どう対応すべきか戸惑うとの声も上がった。
 県PTA連合会母親委員会の高見佳澄委員長(45)は「受動喫煙が健康に悪影響となるのはもはや常識。条例は県民や飲食店主の禁煙・分煙意識の醸成にもつながる」と期待を寄せた。
 山形駅近くの居酒屋「しあわせや」店主の有川真隆さん(63)は「今は罰則なしだが、規制強化で分煙室を設置せざるを得なくなれば工事費がかさむ上、店は一時休業を迫られ、死活問題だ」と訴える。
 山形市内のバー「12」店主の藤倉晶さん(43)は条例の努力規定に言及。「対応を店主に任せる方法は逆に現場で混乱を招きかねない。結局は何も進まないのでは」と懸念する。
 市内で夫と共に洋食店を営んで42年になる70代の女性店主は「食事の終わりに一服していく常連客も多い。最近は吸うときのマナーに気を配る喫煙者が多いだけに対応は難しい」とこぼす。「全席に置いていた灰皿を1カ所にするところから始めようか」と思案している。


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2018年12月22日土曜日


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