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<医学部不正入試>迫る受験、2浪女性の胸中 仙台・進学校出身の3人に聞く

センター試験を間近に控え冬季講習を受ける受験生=12月中旬、仙台市青葉区の河合塾仙台校

 女子や長期浪人生に対する実質減点といった医学部不正入試問題が明るみになり、医学部合格を目指す受験生たちの胸中は穏やかではない。来年1月19、20日に迫った大学入試センター試験を前に、仙台市内の進学校出身で2浪中の女性3人に思いを聞いた。

<「公平になると思えない」/泉区の女性(20)>
 「こんなに頑張っているのに、性別や浪人の回数で減点されるなんてひどい」
 医師である父親の影響を受け、将来は難病研究と臨床の両方に携わりたいと願う。「あと1回頑張ろう」と必死に挑んだ前年度の受験は、滑り止めも不合格だった。
 大学生になった同級生と自分を比較したり「もう後はない」と焦ったりし、ストレスは1浪目より大きい。それでも、夢を実現させるため勉強を続けてきた。
 「私大は何かの不正があるとのうわさも耳にするし、問題が表に出ても完全に公平になると思えない。男子より点数を稼がないと」と気を引き締める。

<「男子に何が負けてるの」/宮城野区の女性(20)>
 「『男子に何が負けているの』とむかついた。優秀な人を性別、浪人回数などで落とすのは命を預かる学問をする医学部としておかしい」
 父親が以前、事故に遭って意識不明の重体に。回復したのは懸命に尽くしてくれた医師のおかげと、自分も外科系を目指す。
 浪人中の2年間は自分を見つめ直す機会になった。「苦しんだ分、患者や家族の気持ちに寄り添える医師になりたい」と誓う。

<「将来の働き方を考えた」/青葉区の女性(20)>
 「不正入試問題で女性医師の働き方もクローズアップされ、キャリアの積み上げ方を考え始めた」
 小学生の時に母親の病気を診た医師との出会いが医学を志したきっかけだ。産婦人科など女性を生かせる診療科にも関心がある。
 女子への得点操作は、結婚や出産・育児で職場を離れる可能性があり、系列病院などでの医師不足を回避したいという意図の大学もあった。
 「出産・育児の経験が診療に役立つこともあるはず。女性医師が院内保育やパートなどの制度を活用していると知り、自分もそう働きたいと思った」と話す。
 目前の入試については「公正であってほしいが、自分との闘いが先。自己ベストが出せるようしっかり頑張る」と力を込めた。


[医学部不正入試問題]文部科学省の私大支援事業を巡り、同省前局長(受託収賄罪で起訴)が東京医科大に便宜を図る見返りに息子を合格させてもらったとする贈収賄事件をきっかけに発覚。東京医大は特定の受験生への不正な加点のほか、女子や長期浪人生を得点操作で実質減点していた。昭和大、神戸大、岩手医科大、金沢医科大、福岡大、順天堂大、北里大、日本大は文科省の調査で指摘を受け、不適切な入試があったと発表。聖マリアンナ医科大は指摘に対し反論している。


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2018年12月23日日曜日


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