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<全日本レスリング>伊調、五輪V5へ前進 パワハラ問題乗り越え57キロ級制す

 東京の駒沢体育館で23日にあったレスリングの全日本選手権女子57キロ級決勝で、五輪4連覇中の伊調馨選手(34)=ALSOK、八戸市出身=がリオデジャネイロ五輪63キロ級覇者の川井梨紗子選手(24)=ジャパンビバレッジ=を下して3年ぶりの優勝を果たした。5大会連続出場となる東京五輪に向けて前進し「大きな一歩になった」とはにかんだ。
 試合終了後、両膝をついたまま両手でガッツポーズした。「いろんな複雑な気持ちはあったが、それを上回るくらいうれしい」。珍しく喜びをあらわにした。
 今年、日本協会の強化本部長だった栄和人氏からのパワハラが発覚。精神的に深い傷を負っていたことが明らかになった。4月に本格的に練習を再開し、復帰戦となった10月の全日本女子オープン選手権で優勝した。
 今大会に向けて調整する2カ月間で徐々に本来の感覚を取り戻し、日本代表合宿でも汗を流した。五輪本番と同じ試合形態を経験し「東京五輪はこういうものか。全く見えなかったものが少しずつ見えてきた」と再び世界と戦う気持ちが湧いてきた。
 勝負となる来年は積極的に動く見通しだ。「海外遠征も考えている。高いレベルの選手と一緒にやることで、もっと感覚も戻ると思う。体力も技術も上げ、進化したい」と意欲満々だ。
 会場で声援を送った五輪銀メダリストの姉千春さん(37)は勝利の瞬間に涙をこぼした。「どうしてプレッシャーのかかる試合に出続けるのだろうと思うことはある。でも、馨がその気持ちになったなら応援するだけです」と活躍を祈った。


2018年12月24日月曜日


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