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海藻の代わりはシートベルト 酒田のNPO、海中に設置し産卵床に 廃品活用、生態系守る

海藻に見立てたシートベルトの設置作業(みなと研究会提供)

 山形県酒田市のNPO法人が不要になった自動車のシートベルトを海藻に見立てて海中に設置し、魚介類のすみかや産卵床を作っている。全国的にも珍しい取り組みで、リサイクルを通じ生態系を守ることが狙いだ。

 日本海に面する酒田北港。砂地が多く、魚に必要な海藻が育ちにくい。砂浜の美化やハタハタの保全活動を行う「みなと研究会」の守屋元志代表(71)が海に浮かべたロープをたぐり寄せると、シートベルト数十本が姿を見せた。細くて黒く、見た目は海藻そのものだ。
 地元企業から不要なシートベルトの有効活用を依頼されたのがきっかけ。公益財団法人自動車リサイクル促進センター(東京)によると、シートベルトは他の自動車部品に比べ加工が難しく、廃棄されることが多いという。
 多くの乗り物に使用されており、再利用できればごみ減量にもつながる。長さ1.2〜1.5メートルのシートベルトをねじって海藻の形に似せロープに通し、約2年前に海中に漂わせた。
 これまでにイワガキの稚貝や海藻のアカモクが付着し、海藻に卵を産み付けるハタハタの繁殖にもつながることが期待できる。
 水産庁によると、海水温の変化やウニや魚類による食害などで、海藻が減少する「磯焼け」が全国で起こっている。守屋さんは「日本は資源が少ない国。海からの資源を大切にして循環型社会をつくりたい」と話す。


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2018年12月25日火曜日


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