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<TPP発効>東北の製造業、メリットは限定的

 環太平洋連携協定(TPP)の発効は、自動車などの関税が撤廃されることで日本から輸出する工業製品の価格競争力が高まり、大手メーカーにとっては追い風とみられる。一方、取引先の大半が国内で、中小業者が多い東北経済への影響は限定的となる見通しだ。
 日本はTPP参加10カ国(日本を除く)のうち、カナダとニュージーランド以外の8カ国とは同様の効果がある経済連携協定(EPA)を結んでいる。
 東北経済産業局の小林豊治国際課長は「EPA締結国が日本の工業製品にかける関税は、TPP発効前の段階で既に低くなっている。加えて多くの東北の企業は規模が小さく、TPPのメリットを感じにくい」と指摘する。
 日本貿易振興機構(ジェトロ)の長谷部雅也仙台貿易情報センター所長も「実際に東北でTPP参加国に工業製品を輸出している企業は、一部の大手や有力企業を除いて少ない」と説明する。
 長谷部氏は、さらに2019年2月1日に発効する日本と欧州連合(EU)のEPAの方がより東北への影響が大きいとして「水産加工品やデザイン性の高いインテリアの市場として将来的に有望」と分析する。
 東北の自動車関連産業にとっては、主要輸出先となる米国の離脱が痛手となった。宮城県内の自動車産業関係者は「TPPの最大の魅力が消えた」と落胆し、「発効は歓迎するが、自動車関連部品が増産になるとは考えにくい」と予測した。


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2018年12月30日日曜日


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