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<2019年宮城県内の選挙>女川など10町村長選 大和現職6選へ動向焦点

 宮城県内では今年、県議選と12首長選、仙台市など17市町村議選が予定されており、今月20日に告示される富谷市長選を皮切りに、12月まで実施される。各首長や各議員の任期満了は8、9、11月に集中。東日本大震災で被災した沿岸自治体では、2020年度末で終了する国の復興・創生期間の後を見据えた論戦が展開される。

◎町村長選

◆大 衡 
 1期目の現職萩原達雄氏(70)が昨年12月、再選を目指し立候補する意向を表明した。「掲げた政策を途中で投げ出すわけにはいかない」と意欲を示す。
 萩原氏の表明後、他に立候補を模索する動きが水面下で出ている。
 村は2015年3月、前村長による元村職員の女性へのセクハラ問題で大揺れとなった。萩原氏は前村長の辞職に伴う翌4月の村長選に立候補し初当選した。

◆村 田 
 3期目の現職佐藤英雄氏(62)は「現在は町政課題の解決に集中している」と述べ、4選を目指すかどうか態度を明確にしていない。現段階では、他に表立った立候補の動きはない。
 佐藤氏は町中心部の「蔵の町並み」を生かした交流人口の拡大に力を入れる。町は昨年6月、23年4月に村田二中を村田一中に統合することを柱とする学校教育環境の在り方の基本方針を策定した。

◆川 崎 
 2期目の現職小山修作氏(61)は態度を明らかにしていないものの「町政運営の成果が少しずつ出てきた。まだまだやるべきことがある」と述べており、3選を目指すのは確実とみられる。対立候補の擁立に向けた動きもあるが、現時点では具体化していない。
 小山氏は昨年11月、町政報告会を開き、支持者ら約400人を前に、廃校を活用した地域活性化などの実績をアピールした。

◆色 麻 
 現職の早坂利悦氏(69)が昨年の町議会12月会議で「人口減少対策にこれからも取り組む必要がある」と述べ、再選出馬の意向を明らかにした。立候補表明は早坂氏が初めて。
 早坂氏は15年に初当選し、結婚や子育ての支援策の拡充に取り組んだ。1期目はデジタル無線網事業破綻という前町政の後処理に追われた側面もあり、2期目に懸ける思いは強い。
 対立候補の擁立に向けた動きはあるものの、現時点では具体化していない。

◆加 美 
 現職で2期目の猪股洋文氏(66)は態度を明らかにしていないが、3選を目指し立候補するのは確実とみられる。
 猪股氏は11年に初当選し、前回の選挙は無投票だった。音楽のまちづくり、アウトドアスポーツを生かした観光振興といった地方創生関連事業に力を注ぐ。
 町議会は2年連続で決算を不認定とするなど、猪股氏の町政運営に批判を強めている。今後、対抗馬擁立の動向が注目される。

◆涌 谷 
 1期目の現職大橋信夫氏(69)は2期目に意欲的で「新年の早い段階で態度を表明したい」と話す。
 大橋氏は15年に初当選。町への移住者や新婚世帯を支援する制度を導入したほか、玄米食専用品種「金のいぶき」を特産品としてPRするなど産業活性化で手腕を発揮した。
 昨年秋、町が17年度の固定資産税として納められた現金を紛失した問題が発覚。責任を取り、副町長が辞任する事態に発展した。対応の遅れや大橋氏が進める企業誘致の方法に不満を持ち、対立候補を擁立する動きもある。

◆松 島 
 1期目の現職桜井公一氏(69)は態度を明確にしていないが、宅地開発を含む人口減対策や20年東京五輪に向けて誘客を図る観光復興の姿勢から再選を目指すとみられる。
 町議5期で町議会議長を経て前回選挙に立候補。現職との一騎打ちを制した。
 18歳までの医療費無料化を実現。懸案だったJR仙石線松島海岸駅のバリアフリー化は、JRが改修工事の設計に着手し、新年度以降の着工が見えてきた。
 県内上位の高齢化率への対策も課題。対抗馬擁立の動きは今のところない。

◆七ケ浜 
 1期目の現職寺沢薫氏(64)は「全力で任期を務める」と態度を明らかにしていないが、再選出馬が確実視される。
 前回、引退を表明した前町長の後を継ぐ形で立候補し無投票で当選。前町長を支えた元町職員としての経験を生かし、被災者の住環境整備や減災・防災、英語教育を軸とした人材育成に力を入れる。
 現段階で対立候補は浮上していない。選挙戦になれば、前町長が4人による争いを制し初当選した03年以来となる。

◆大 和 
 5期目の現職浅野元氏(64)が6選を目指すかどうかが最大の焦点。本人は「今の仕事をしっかりやるだけ」と態度を明らかにしていない。現時点で他に立候補に向けた動きはなく、浅野氏の動向が鍵を握る。
 誘致企業の業績が好調で法人町民税収入が大幅に増え、18、19年度と2年連続で地方交付税(特別交付税)の不交付団体となる見通し。堅調な財政を、農商業の活性化や地域別人口偏在の是正に生かせるかなどが課題になりそうだ。
 浅野氏は1999年の町長選で初当選。前回は元町議との一騎打ちを制した。

◆女 川 
 2期目の須田善明氏(46)は、3選に向けた態度を明らかにしていない。
 須田氏は県議3期を経て、東日本大震災が発生した2011年の町長選に立候補し、無投票で初当選。15年に無投票で再選された。
 町の復興計画期間は18年度末で終了。新たなまちづくりの針路が問われる。焦点の一つとなる東北電力女川原発の再稼働を巡り、須田氏は「(原発自体は)当面の必要性はある」との認識を示している。

◎市町村議選

 今年選挙が見込まれるのは、来年1月11日任期満了の岩沼市を含め17市町村。大衡、村田、塩釜、七ケ浜、女川は首長選との同日選となる。大衡、村田、富谷、角田はいずれも、定数2減で実施される。


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2019年01月05日土曜日


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