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<杜の都のチャレン人>希望聞き取り手直し セミオーダーのお仕立て屋さん

工房で作業する斎藤さん。華美でなく、年月を経ても変わらず着られるデザインを心掛ける=仙台市泉区

◎セミオーダー方式で日常服を手掛ける 斎藤ひとみさん(37)

 「着丈を長く」「身幅をもっと広く」「肩周りにゆとりを」…。
 秋冬の服のサンプルを試着した女性たちの希望を聞き取りながら、背中を押されているような気がした。主宰する「Atta(アッタ)」が昨年11月、仙台市泉区の工房で開いた初めての受注会。「セミオーダーのお仕立屋さん」として第一歩を踏み出した。
 「普通サイズの体形でも洋服に関する悩みや要望があり、手直しすることを『ありがたい』と言ってくれる。セミオーダーには社会的なニーズがあると感じました」
 2児の母でもあり、手掛けるのは日常の服。「主婦が普段やお出掛けに楽しく着られる服」だ。受注会ではブラウス、パンツなど14アイテムのサンプルを、サイズ・素材違いで計26着用意した。ブラウスが8000円から、ワンピースは1万8000円から。素材と手間を考えれば高くないが需要はあるだろうか。そんな心配をよそに20人から計60着の注文があった。
 親族が所有する一軒家を活用し、2013年春に既製授乳服の販売と月1回の子育てサロンを、翌春に「Atta」の名で創作活動を始めた。子どものころから裁縫が好き。手作り雑貨から始まり、洋服のオーダーや、エプロンや舞踊の衣装といったまとまった量の依頼も舞い込むようになった。
 仕事量が増す中、課題となったのが事業として継続できる収益の確保。オーダー服を手掛けるデザイナーに洋裁を学ぶうち、着丈などディテールを体形や好みに合わせられ、オーダーより気軽なセミオーダーの服作りを思い立った。
 12月はスタッフと2人、受注の品をてんてこ舞いで仕上げた。「型紙から直したりして大変。でも楽しい。着る人を思って作るのは幸せです」。次は卒業・入学式用や春夏物だ。「ここに『あった』」。そう思ってもらえるように、セミオーダーの楽しみを広めていくつもりだ。(ま)

[さいとう・ひとみ]1982年仙台市生まれ。法政大文学部卒。会社員などを経て、泉区将監で「Atta」をスタート。泉区在住。受注会などの情報はブログhttp://milknokaori.blog.fc2.com/で発信する。


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2019年01月05日土曜日


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