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東北の企業トップ、株価急落に広がる懸念の声 景気回復維持の見方も

 東北の企業や経済団体のトップは仕事始めの4日、2019年の経済の展望を語った。年明けの株価急落に先行きを懸念する声が上がった一方、国内企業の好調な業績を根拠に景気回復が続くとの見方もあった。

 米国株の大幅な値下がりの影響で、大発会を迎えた東京株式市場の日経平均株価は一時700円超の下落となった。東北経済連合会の海輪誠会長は「昨年末から乱高下しており、とても心配だ。米中貿易摩擦が世界経済の足を引っ張っている」と語った。
 七十七銀行の小林英文頭取も「世界経済の不透明感は景気のマイナス要因になる」と指摘。ただ国内企業の業績や設備投資は高い水準を保っているとして「春以降に株価は持ち直し、大きく崩れることはないのでは」と予想した。
 アイリスオーヤマグループの大山健太郎会長は「企業業績と株価は一致しない。日本経済は今年も順調に推移する」と強気の見方。米国の景況感悪化の反動で進む円高についても「各国に工場を建設し、グローバルな地産地消を展開する当社にとっては追い風」と意に介さなかった。
 今年消費税率が10%に引き上げられれば、景気回復を下支えしてきた堅調な消費への影響は避けられない。仙台三越の渡辺憲一社長は「インパクトは大きい。売り上げは駆け込み需要で伸びた後、1年かけて落ちる」と予測。東経連の海輪会長は「政府は対策を打ち、景気減速を食い止めつつ財政再建を果たしてほしい」と注文した。
 業種別でプラス要因が目立つのは観光だ。東北への訪日外国人旅行者(インバウンド)は昨年、前年比約4割増のペースで拡大した。仙台国際空港(名取市)の岩井卓也社長は「仙台−台北便は増便で週19往復になる。挑戦を続け、インバウンド拡大を実感できる年にしたい」と力を込めた。
 新天皇の即位に伴う4月下旬からの10連休、9〜11月に釜石市などで開催されるラグビーワールドカップも好材料。東北観光推進機構の紺野純一専務理事は「東北域内、国内全体での流動を増やすことがインバウンド誘致につながる」と話した。


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2019年01月05日土曜日


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