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<昇任試験問題集執筆>「常識外れ」「異常だ」宮城県警内から批判

宮城県警の警視正が執筆を担当したとされる昇任試験対策問題集「KOSUZO」宮城版

 宮城県警の50代の警視正が昇任試験対策問題集を扱う出版社「EDU−COM」(エデュコム、東京)から多額の報酬を受領していた問題で、副業禁止の規定違反や情報漏えいが疑われる行為への批判が県警内から噴出している。今のところ警視正以外の関与は確認されていないが、職員らは県警全体への信頼に傷が付くことを懸念する。

 「特定の企業と恒常的に取引しているとしたら大問題だ」「内部文書を渡すのは警察官として常識外れ」「確定申告していなければ税務上の問題も生じる」。職員らが警視正に向ける視線は厳しい。
 警視正は少なくとも2012年7月〜17年2月、試験対策用の問題や解答例を記した109本の原稿料として計約500万円を受け取った上、問題の裏付け資料として450点以上の内部文書を出版社側に提供したとみられる。
 警視正が原稿を執筆した問題集「KOSUZO(コスゾー)」について、県警幹部の1人は「県警の情勢に応じた問題が多く、掲載された問題が試験によく出るとうわさになっていた。OBが関与しているのではないかと思っていたが、まさか現職の警視正が執筆していたとは」と驚く。
 別の県警幹部は警察庁出向時、他の出版社からの依頼で昇任試験対策問題集の原稿を警察庁内で共同執筆したことを明かした。「報酬は執筆者間で分けた。宴席用にプールしたり、業務の備品を買ったりしたが、報酬額は常識の範囲内だった。500万円は異常だ」と指摘する。
 警視正の人柄については「社交的で警察内外の人脈が広い」との評判が多い。内部の宴席では割り勘にするなど、羽振りの良さを示すこともなかったという。
 県警幹部らは「組織的関与はない」と口をそろえるが、ある幹部は「原稿執筆の副業は警視正一人で思いつくことではない。(県警内外の)誰かが介在したと考えるのが普通だ」とみている。
 警視正を巡る問題について、県警は「事実を確認した上で適切に対処する」としている。警視正が執筆依頼を受けた経緯や報酬の受領状況、内部文書提供などの詳細を調べ、実態解明を進める。


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2019年01月10日木曜日


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