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<成人式>復興、伝統、支える力に 福島・浪江

力強く誓いの言葉を述べる横山さん

 福島県浪江町の成人式が12日、町地域スポーツセンターであった。東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難が2017年春に一部で解除されたが、町教委によると式対象の234人は現在、全員が町外在住。この日は45%に当たる106人が出席し、自身の飛躍と町の復興を願った。
 東日本大震災当時は小学6年生で、卒業間近だった。式では六つあった小学校の校歌が演奏され、出席者が懐かしそうに歌詞に見入った。吉田数博町長は式辞で町の復興状況に触れ「新しい町づくりには若い力が必要不可欠。ふるさと浪江のために何らかの形で関わり力添えを」と述べた。
 新成人を代表し、東北福祉大2年横山和佳奈さん(仙台市)が「慣れない土地での避難生活で、周りに強く当たってしまうこともあったが、家族らに支えられて成人式を迎えられた。直接復興に携われなくても町の伝統や歴史を受け継ぎ伝えたい」と誓った。
 横山さんは、津波で壊滅的被害を受けた請戸地区出身。大学で福祉心理学を専攻し「将来はカウンセラーになり、災害時に避難先に出向きたい」と話した。地区に伝わる「請戸田植踊」の伝承にも力を注ぐ。
 線量が高く今も帰還困難区域の津島地区出身で、日大工学部2年の石井裕平さん。福島市に避難し、親友と離れ離れになった。「津島を完全に元通りにするのは困難かもしれないが、人が住めるよう除染を進めてほしい。仕事があるなら地元に戻りたい」と語った。
 町の居住者は昨年12月末現在、873人。震災前は約2万1400人が暮らしていた。


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2019年01月13日日曜日


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