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<私の元年>新時代に誓う(11完)故郷への感謝を力に

「しっかり前に」。バレー教室で子どもたちにアドバイスを送る佐藤選手=14日、栗原市の志波姫中体育館

 新しい時代が春に始まる。少し特別な年明けに、きりりとした気持ちで飛躍を誓う人たちがいる。大舞台への挑戦、古里の再生、祖国との橋渡し。思い思いの夢を目指してスタートラインに立つ。

◎女子バレー・リガーレ仙台選手 佐藤あり紗さん=仙台市=

 女子バレーボール「仙台ベルフィーユ」の解散を受け、「リガーレ仙台」が2018年8月に発足した。当初3人だった選手はトライアウトを経て12人となり、いよいよ今春本格始動する。
 中心となっているのは、元全日本代表の佐藤あり紗選手(29)だ。「恩返しするために地元に帰ろうと思った」。18年5月に日立を退団し、リガーレに加入。バレーを通じた地域貢献活動に意欲を燃やす。

 国内最高峰のVプレミアリーグでベストリベロ賞を2度受賞し、リオデジャネイロ五輪(16年)でも活躍した日本を代表する選手の一人だ。今でも十分Vリーグでプレーできる力があるが、故郷に戻った。「移籍に迷いはなかった」。そう言い切れるのは、これまで出会った宮城の人たちへの感謝の思いが心にあるからだ。
 強豪の古川学園高で技術を磨き、東北福祉大ではアタッカーからリベロへポジション変更して飛躍のきっかけをつかんだ。リオ五輪の時は、仙台でパブリックビューイングが開かれたことを聞いて励まされた。「何か一つでも欠けていたら、今の自分はなかった」。しみじみと振り返る。
 「地域のクラブチームだからこそできることがある」。リガーレ入団後は、練習の合間を縫って県内でバレーボール教室や講演会を開いている。「大人も子どもも楽しそうにバレーをしているのを見るとうれしい。宮城に帰ってきて良かった」。そう笑顔で語る。

 「本当に地元が好きな選手」と話すのは監督の船崎恵視さん(41)。「経験豊富なので、プレーはもちろん、精神的な部分でも他の選手のお手本になってほしい」と期待する。
 春には選手全員がそろい、ようやく本格的な練習が始まる。まずは練習試合を重ね、地域リーグや国民体育大会の県予選などで実戦に臨む。Vリーグ参戦は20年が目標だ。
 待ちに待った春に胸が高まる。「これまでの出会いや巡り合わせに感謝しながら、プレーでも結果を出したい」。故郷への恩返しを心に誓う。(スポーツ部・今愛理香)

[メモ]仙台市出身。古川学園高、東北福祉大で中心選手として活躍した。日立に入り、日本を代表するリベロとして台頭。13年ワールドグランドチャンピオンズ杯で銅メダルを獲得。リオデジャネイロ五輪は5位入賞に大きく貢献した。


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2019年01月15日火曜日


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